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「会社更生法」と「民事再生法」と貸倒引当金

税理士法人サポートリンクの福村です。今回は、昔、よく関わっていた弁護士(当該業務の代表管財人)さんとジョイントでさせて頂きました業務について、記載させて頂きます(但し、業務詳細ではありません)。

 

当時は、不動産バブルの後始末の時代であったと思います。会社が倒産する時に新聞紙上等マスコミより、よく見聞きするのが、「会社更生法」や「民事再生法」です。この二つは何が違うのでしょうか。 会社の経営が立ち行かなくなった時、通常は、会社の資産をすべて処分し、債権者に分配した上で会社を清算することになります。これが破産というものですが、状況によっては、外部からの支援によって会社を再建できるケースもあります。一旦は倒産させるものの、会社を解散せずに再建を選択する手続きが主に2種類あり、それぞれを定めたのが、「会社更生法」と「民事再生法」です。

 

「会社更生法」は規模の大きな会社の再建を想定した手続きであり、一方、「民事再生法」は手続きをもう少し簡素にしたものになります。両者の違いはいろいろありますが、最大の違いは、「会社更生法」では、裁判所が選任した管財人しか再建業務を実施できず、倒産の当事者である会社の経営者が再建に関われないという点です。これに対して民事再生は基本的に会社主導の再建であり、経営陣がそのまま残って再建を行うことができます。
「会社更生法」では、会社の財産の処分はすべて管財人主導で厳格に進められることになり、債権者が勝手に競売にかけることなどは認められません。また資本金が100%減資されてしまうケースが多く、株主も金銭的な責任を負う必要がでてきます。会社更生法での再建は、一旦すべてをゼロベースにした上での再スタートという形になるわけです。利害関係者の数が多く調整が難しいという場合や、経営責任を明確にして、経営陣を総退陣させることを前提にした場合などに「会社更生法」適用されることが多くなっています。

 

一方、「民事再生法」では、基本的に財産の処分や新しいスポンサーとの交渉などをすべて会社主導で行うことができますし、場合によっては、倒産させた経営陣が引き続き会社の経営に携わることも可能です。利害関係者が少なく、スピードを優先する場合には、しばしば民事再生が選択されます。ただ、民事再生の場合、債権者も競売などを自由に実施できてしまいますから、あくまで債権者がその手続きに納得していることが大前提となります。
税務処理としては、会社更生手続き開始の申立てや再生手続の開始申立てがあった段階で、債権者側では、50%貸倒引当金の設定が可能となりますが、最終的な配当段階では、莫大な損失等発生したことは言うまでもございません。