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費用の認識基準

今回の新着情報は、費用の認識基準について記載致します。

会社を創業されて間もなく、特に会計学や簿記について学ばれていない方々にとって収益や費用をどの時点で認識するべきかという事に対して不明であったり、現金預金が動いた時点で認識するという方もおられると思います。当方も、良く質問されますので以下に説明致します。

 

費用の認識基準は、現金主義と発生主義があります。現金主義とは、現金預金の出金時に費用を認識し計上するという方法で、この方法は、青色申告を行っている前々年分の事業所得と不動産所得の合計額が300万円以下の事業者が所定の届出をする事により認められ、小規模事業者の現金基準と呼ばれております。発生主義とは、現金預金の支出に関わらず取引の事実が発生した時点で費用を認識し計上する方法になります。これは、企業が会計処理をするに当たって従わなければならない基準である企業会計原則に、「すべての費用及び収益は、その支出及び収入に基づいて計上し、その発生した期間に正しく割り当てられるように処理しなければならない。」と規定されております。小規模事業者で届出をしている事業者以外は、原則として発生主義を採用する必要がありますが、現金主義と発生主義で税務申告する上で大きく申告額が変わります。

 

例えば、3月決算法人で、売上は20日締めの翌末回収で、外注費は末締めの翌々10日支払いである場合を考えます。平成30年2月に売上が150万円あがり2月20日請求で、3月末日に150万円回収します。この仕事を外注先に依頼し、外注先から2月末日締めの100万円の請求書が届き、これを4月10日に支払うとします。現金主義でも発生主義でも売上は、平成30年3月期に150万円の計上になります。しかし費用については、現金主義であれば、平成30年3月末時点では100万円の支払がされていない為に、この100万円は平成30年4月から始まる期の費用となります。一方、発生主義であれば2月末分100万円の外注費は未だ支払いはしておりませんが、取引の事実は発生しておりますので、平成30年3月期の費用に計上されます。この様に、現金主義であれば、収益と費用の対応が同じ会計期間に対応せず、適正な期間損益計算を行う事ができなくなります。物々交換をしていた大昔であれば、特に発生主義を採用しなくても(物々交換をしていた時代に税務申告は無かったと思いますが)問題は無かったのですが、対価の受け渡しと現金の決済日との間にタイムラグができる掛取引などの信用取引がビジネス上では主流のために、会計では発生主義が採用されています。