なすべきことを明確にする

公認会計士の柴崎です。新型コロナウイルスが社会問題化して早4カ月になろうとしています。

どうもコロナとは当分の間共存しながら経済活動を行う状況が続きそうです。政府がいう「V字回復」は望めそうにありません。超ストレス環境に誰もが置かれています。普段なら問題なく解決できることでも、今はそうではなくなっていることに今一度気をつけるべきなのでしょう。しかし改めて、なすべきことを認識してそこに集中することで、冷静さを失わない経営を進められれば幸いです。

まず、頂けるもの(持続化給付金・雇用調整助成金・特別定額給付金など)は、何でももらっておきましょう。借り入れできるものは目一杯借りましょう。現預金があってこそです。金利も低いのですから借りておいていいのです。特に、民間金融機関や日本政策金融公庫が行っている、無担保・無金利で上限3000万円までの制度融資は、借入条件さえ満たせば、特に借入の必要がないと思われる場合でも借りておくべきだと思います。使う当てがなければ、定期預金にでもしておけばいいのです。この先、何が起こるかは誰にも分かりません。昔から「備えあれば、憂いなし」と言いいますよね。

次に、今の赤字は気になりますが、同業他社も同じです。新型コロナウイルスの影響による赤字は、特定の企業のみに影響を及ぼしている訳ではありません。広く全世界に影響を及ぼしています。それが、新型コロナウイルスの厄介なところです。4月~5月は40%以上の売上を喪失している法人も多く、業種によっては90%以上の減少という状況も珍しくありません。それでも皆さん懸命にがんばっておられます。頭の下がる思いです。

今、私たちは意識しないところで、厳しいストレスにさらされています。こんな時こそ、気を確かに一日一日を過ごしていきましょう。危機の時こそ、人間の本性が見えると言われます。もちろん、私自身も含めての話ですが。

この記事を書いた人

税理士 柴崎 照久