金融機関と上手に付き合う

平成16年2月に「金融検査マニュアル」が改定運用されています。

 貸手である金融機関は、このマニュアルに基づき、融資業務を行なわなければなりません。それは、借り手にも大きな変革を求めることを意味しています。今、借り手側に求められることは、事業の内容を常に明らかにしておくということです。
 しかも、金融機関の審査は、書面による審査がより重要になります。書面による審査において、何よりも重要なものは、「決算書」です。つまり、決算書の内容が良くなければ、必要な融資を受けることができないということになりかねません。

 金融機関と上手に付き合う方法は、特別なことを行なうことではなく、原則的方法を着実に行なうことが重要です。
 
銀行は決算書のどこを見るのか?・・・経営分析比率を重視
 
 銀行の「信用格付処理事務マニュアル」などを見ると、決算日以後、原則3ヶ月以内を目途に決算書を徴求することとされています。例えば3月決算の会社に対しては、6月末までに、受領しなければいけない訳ですが、法人の税務申告期限が決算日後2ヶ月以内ですから、実質的に決算を経て約1ヶ月の間に提出することが求められます。

 最近は、決算書のほかに、税務申告書や科目内訳書の提出も要求されることが多くなっていると思いますが、上記の事務マニュアルに決められているからです。

 銀行等は(全国的に)簡易な判断として、まず、キャッシュフロー(利益+減価償却費)が借入金の当期返済額を超えているかを見ます。

 そして、資産の含み損益、不良債権資産の有無、融通手形の有無、また、借入資金の転用がないか、長期借入金が短期運用されたり赤字の補てんに使われてないか、設備投資額が妥当か、マーケットや需要動向に対する企業の対応が適正であるかなどを検討します。

 中でも、経常収支じりが3期連続100%以上かどうかを重要視します。経常収支とは、日常の資金収入金額を資金支出金額で割った数値(%)です。これが、100%を割れば、企業の運転資金は不足することになります。

 決算がもし赤字であれば、特別償却、除却損や役員退職金などは特別損失へ計上し、経常利益を出すようにします。それでも赤字なら赤字が一過性である理由を説明できなければなりません。

 貸借対照表においても、経営分析比率がより良く評価されるよう決算を組む必要があります。科目配置によって分析値が良くなる可能性があるからです。

 銀行は、金融検査マニュアルに基づき、融資先企業を「格付け」評価しています。現在では、「格付け」の手法はインターネットや書籍でも公開されています。しかし、格付けアップは、銀行の担当者に直接たずねてみるのも得策です。
 中小企業会計指針に準拠した決算書を作ろう
 
 最近、信用保証協会で融資を申し込まれた方は、お気づきかも知れませんが、信用保証協会付き融資では、「中小企業の会計に関する指針」の適用に関するチェックリストの提出があれば、信用保証料を優遇しています。このように、近年中小企業の会計指針導入を推進する施策が強化されてきています。

 銀行の決算書に対する評価を高めるためにも、中小企業の会計指針に準拠した決算を行う必要があります。中小企業の会計指針は、中小企業ならではの特性を考慮した簡便な方法や、一定の状況下では法人税法に定める処理が参照されるなど、中小企業に配慮したものとなっています。

 そして、決算書には「中小会社会計の会計関する指針」の摘要に関するチェックリストを添付するのが良いでしょう。加えて、近年改正された税理士法書面添付制度の書類を付ければ信頼性は高まります。
資金繰りでお悩みの方へ
 1.もっと有利な条件(金利や返済方法)で借入ができないか。
 2.公的資金を利用したいがどこに相談していいのかわからない。
 3.設備投資をしたいけど、返済できるか心配。
 4.現在取引中の金融機関に不満をもっている。
 5.借入に必要な書類の作成の仕方がわからない。


資金調達成功へのステップ

ステップ1 
 直前3期分の決算書と直前の試算表をご準備ください。
 現状の返済能力・保証能力と、借入資金の使途から、借入が可能か判定します。

ステップ2 
 企業に合った借入計画(公的資金の利用も含め、どこからいくら借りるのか。)と返済計画のシュミレーションの行います。

ステップ3 
 金融機関に提出する種類の作成または作成のアドバイスを行ないます。