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法人の確定申告の青色申告と白色申告

申告には青色申告と白色申告があります。
各メリット、デメリットを説明致します。
・青色申告のメリット
青色申告のメリットは、大きくは次の3つです。
1 欠損金の繰越控除
2 欠損金の繰り戻し還付
3 30万円未満の固定資産の即時費用化
1 欠損金の繰越控除[法人税法五十七条]
企業は常に利益を出す事目標に経営されているとは思いますが、毎年利益が出るとは限りません。赤字となってしまった場合に、その欠損金額を最大9年間繰り越すことができます。
 例えば1期目 赤字200万円、2期目 赤字200万円、3期目 黒字300万円、4期目 黒字300万  円となった場合。
 1、2期目は赤字ですので法人税は0円、3期目は黒字300万円でていますが欠損金が200万円+200万円=400万円ありますので 300万円-400万円(欠損金)=-100万円(次期に繰り越す欠損金)となり法人税は0円、4期目は黒字300万円ですがそこから欠損金100万円を差し引いた200万円分に対する法人税のお支払となります。

2 欠損金の繰り戻し還付ができる。[法人税法八十条]
こちらも1と同様赤字になった場合の欠損金についての規定ですが、こちらは、赤字となってしまった今期の欠損金額を、前期支払った法人税額から現金で返金してもらう制度です。ただ、前期は黒字で今期が赤字と言ったケースしか適用できません。
ただし資本金1憶円以下の中小企業のみの適用になります

3 30万円未満の固定資産の購入費用が、購入した事業年度に全額費用化できる[租税特別措置法第六七条の五]
通常備品などの固定資産を購入した場合10万円以上の物は資産計上し、取得価格を法定耐用年数で期間按分する形で費用化する事になります。これが青色申告をしている場合、30万円未満の固定資産については、購入した事業年度に全額費用計上できます。

・青色申告のデメリット
デメリットとしては手間が掛かることです。
青色申告で申告するためには青色申告の承認申請書の提出が必要なことや
複式簿記を使って記帳し、損益計算書・貸借対照表を申告書に添付しないといけないので白色申告に比べて経理処理が大変です。簿記には「単式」と「複式」がありますが、青色申告のメリットを受けたい場合は複式簿記で記帳する必要があります。

・白色申告メリット
白色申告のメリットは、簡便な帳簿の作成が認められている事です。青色申告では、複式簿記による帳簿の作成が必要となりますが、白色申告は単式簿記が認められており、家計簿のように作成する事が出来ます。簿記などの知識がなくてもつける事ができる事がメリットです。

・白色申告のデメリット
青色申告のメリットのようなもうがないことです。

・青色、白色どちらが得か
青色、白色どちらにもメリットがあるため、自分にとってどちらのメリットが大きいかを考える必要があります。
まず簿記の知識があるのであれば、青色申告をおすすめします。白色申告にないメリットがあるうえ、白色申告のメリットは簡便な帳簿の方法が認められているだけで、帳簿の作成の手間は青色と同じくかかるためです。
知識がない場合は、簿記の知識がある人を雇う又は税理士事務所に委託するなどの方法もあります。

給与として課税されるもの

会社が社員に支払う給与については、金銭による支給が通常ですが、通常の給与のほか、各種諸手当や、現物支給、その他経済的な利益についても給与として取り扱われます。

 

社員に対する給与につきましては、源泉所得税の調査の場においては、特に注目して調査が行われます。給与としてみなされる支出や経済的な利益を、社員に対する給与として処理をしていない場合は、本来社員から源泉徴収すべきだった所得税を追加で納める必要があります。ここからは、調査の場で見られるような給与項目についていくつかピックアップしていきたいと思います。

 

(1)通勤手当について

通勤手当は、1か月あたりの合理的な運賃等の額の範囲内(最大15万円)であれば給与として課税されません。合理的な運賃等とは、公共の交通機関を利用する場合はその通勤定期代とされ、自転車や自動車を使用して通勤する場合は、その通勤距離に応じて課税されない金額が決められております。

 

(2)旅費交通費について

会社が旅費として支給する金品については、職務遂行のため、勤務地を離れて業務を行う場合の通常必要な旅費は給与課税されません。また、転勤に伴う転居のための旅費も給与課税されません。ただし、単身赴任等をしている社員に、自宅に帰るための旅費等を支給するような場合において、職務遂行上の必要性が認められないような場合は、その支給する金品は給与課税の対象となります。

 

(3)結婚祝い等

会社がその社員に結婚や出産等の祝いとして支給する金品は、その社員の地位に照らして社会通念上相当と認められる範囲であれば給与課税されません。

 

(4)葬祭料、香典、見舞金等

葬祭料や香典、見舞金等は、社会通念上相当と認められる範囲であれば給与課税されません。

 

(5)食事の支給について

会社がその社員に支給する食事については、その支給を受ける社員がその食事の価格の半額以上を負担する場合は、給与課税されません。ただし、その会社が負担する金額が月3,500円を超えるときは、その会社の負担額が給与課税の対象となります。この場合の3,500円は消費税を含まない金額で判定がされますが、会社の負担額が3,500円を超えてしまった場合、3,500円を超える部分ではなく、会社の負担額全額が課税対象となるので注意が必要です。ただし、通常の勤務時間外に残業をした社員に対して支給する夜食等の食事については、給与課税の対象にはなりません。

 

(6)社宅等の貸与について

会社が社宅や寮を借り上げて、社員等に貸与する場合において、一定の計算式により算出される金額(通常支払うべき賃料)以上の賃料をその社員から徴収している場合は、実質的に会社が負担している部分は給与課税の対象にはなりません。ただし、社員から徴収する金額が通常支払うべき賃料に満たない場合は、(5)のケースと同様に、その満たない金額ではなく、会社が借り上げた社宅等の家賃と社員からの徴収額の差額の全額が課税対象になります。また、会社が社宅の賃料と一緒に駐車場代を支払っているようなケースでは、自動車の使用が職務遂行上必須と認められない限りは、駐車場代は社員の負担すべきものと判断されます。

一方、会社の借り上げ社宅ではなく、住宅手当として金銭を支給するような場合はその全額が課税対象になります。

 

(7)商品、製品の値引き販売等

会社が自社で取り扱う商品や製品をその社員に値引販売する場合、会社の取得(仕入れ)価格以上、かつ、通常の販売価格の70%以上、値引き率が他の社員と一律である等の要件を満たせば、その値引きによる経済的利益については給与課税されません。

「工事進行基準」「工事完成基準」とは

皆さんこんにちは。
今回は、法人の収益認識の時期において、少し特殊なものを紹介したいと思います。それは、建設業などでよく出てくる工事についてです。

通常の収益に認識の時期(帳簿帳売上を計上する時期)は、資産の譲渡(商品の引き渡し)や役務の提供(サービス)が行われた日に計上することとなります。ただし、工事は、工事期間が長い場合が多く、完成まで収益認識しないとなると、以下の問題が発生するため、別の収益認識の考え方があります。

 

[問題点]
① 会計上の問題点
会計の目的は、会社の経営状況を正しく示すことが一番の目的です。完成・引き渡しのタイミングで収益認識する場合には、期中行っていた工事がすべて期末に完成しなければ、工事の仕事をいっぱい受注し、中間金として多額のお金を受け取っていても、今期の収益はゼロとなります。こうなってしまうと、本当に仕事がなく、収益がゼロの会社と同じような会計情報になってしまい、経営状況を正しく示すという観点からそれてしまいます。
② 税法上の問題点(要望?)
税法の目的は、担税力(税金を負担す力)に合わせて平等に税金を徴収することを目的としていますが、それと同時に安定した税収を得ることも必要とされています。そのため、工事が完成した・しないで納税額が大きく変わるより、安定して納税してほしいという考えがあります。

 

[収益認識の時期の考え方]
上記の事から、工事の収益認識については、以下の2つの考え方があります。
① 工事進行基準
工事の進捗度に合わせて収益を認識する考え方です。期末の時点で工事の進捗が60%で、工事の受注額の総額が1000万円なら、600万円を今期の収益として計上します。
工事の進捗度は原価比例法で見積もることが一般的です。期末までにその工事にかかった仕入や外注費などの工事原価が工事原価総額に占める割合をもって工事進捗度とします。
② 工事完成基準
工事が完成し・引き渡しを行った時点で収益認識をする考え方です。通常の収益認識と同じような考え方になります。

 

[認識方法の適用]
上記の収益認識の時期の適用については、会計と税法とで問題点の認識の違いから以下のような違いがあります。
① 会計上
会計上は、工事契約に関して工事の進行途上においてもその進捗部分について成果の確実性が認められる場合には、「工事進行基準」を採用し、その他の場合は、「工事完成基準」を採用しましょうとなっています。赤字の要件の部分は、工事の契約内容によって、「工事収益総額」と「工事原価総額」が適切に見積もられており、工事進捗度が適切に算出でき、また、完成後には必ず収益となる(売れる)場合を指します。要するに、ちゃんと計算できるなら「工事進行基準」で計算してくださいということです。
② 税法上
税法上は、長期大規模工事の時だけは、必ず「工事進行基準」で計算してくださいとなります。それ以外の場合はどちらでも好きなほうを選択できます。
長期大規模工事とは以下の3つの要件を満たすものをいいます。

 

[要件]
① 着手日から工事契約において定められる目的物の引渡期日までの期間が1年以上であること
② 請負対価の額が10億円以上であること
③ 工事契約において、その請負対価の額の1/2以上がその目的物の引渡期日から1年を経過する日後に支払われるものでないこと

 

[まとめ]
会計上と税法上を分けて説明してきました。要するに「工事進行基準」を採用すれば良いのかと思われたかもしれませんが、「工事進行基準」で進捗を算出するのは煩雑であり、実務上は長期大規模工事でなければ、「工事完成基準」を採用することの方が多いように思います。また、会計上の問題点として、「工事完成基準」では、経営状況を適切に示せないというように記載しましたが、実際は複数の工事を行っており、収益がゼロになるということはほとんどありません。また前期から行っていた工事が今期完成すれば、それを今期の収益として認識するため、1年の収益額としては、それほど的外れな数値にならない事もあります。
ちなみに、工事完成基準で、翌期の収益認識となった場合、それまでに収受したお金は、「未成工事受入金」として前受金として取り扱います。また、その工事について支払った外注費や仕入れなどの原価の額は、「未成工事支出金」として前払金として取り扱うことになります。その際、どの入金・出金がどの工事の分か把握する必要があるので、分かるようにしておきましょう。
(法人税法64条)

仮想通貨の税務会計処理

 神戸市中央区にある税理士法人サポートリンク神戸事務所の柴崎です。今回は、仮想通貨に関する法人の会計処理について考察します。企業会計基準では、仮想通貨の期末評価は原則、時価評価するになっていますが、法人税法では時価評価しないこととされており、税務と会計で期末評価の考え方が違います。

法人税法では、短期売買商品(法人税法61条)や売買目的有価証券については、期末時点で時価評価し評価損益を認識しますが、時価評価が要求される資産は、法令で限定列挙されており、仮想通貨はこれに当たらないという立場です。したがって、価格の変動等を利用して利益を得るなど、投機目的で仮想通貨を保有している場合であっても、税務上は期末に時価評価をせず含み損益も認識しないことになります。

 しかしながら、法人税法における短期売買商品とは、法人が短期的な価格変動を利用して利益を得る目的で取得した資産をいいますが、仮想通貨がこの短期売買商品に該当する余地があるとの見解が「週刊税務通信№3497号」が掲載されたのです。

 短期売買商品には、①専担者売買商品と②帳簿記載短期売買商品の2つがあります。
 ①専担者売買商品とは、「金、銀、白金その他の資産のうち、市場における短期的な価格変動又は市場の価格差を利用して利益を得る目的で行う取引に専ら従事する者が短期売買目的でその取得の取引を行ったもの」であり、代表者自らが専担者として仮想通貨トレードのみを営む法人は、これに該当すると考えられる余地があると考えられます。
 ②帳簿記載短期売買商品とは、「金、銀、白金その他資産のうち、その取得の日において短期売買目的で取得したものである旨を財務省令で定めるところにより帳簿書類に記載したもの」で、法人が資産を取得するに当たって、その取得の日に法人自らが資産の取得に関する帳簿書類において、短期売買目的で取得した資産の勘定科目をその目的以外の目的で取得した資産の勘定科目と区分することにより記載が行われていることが必要です。
 例えば、仮想通貨そのものの売買を「短期売買目的仮想通貨」勘定で処理し、ICOに資金拠出したものを「ICO目的仮想通貨」勘定で処理すれば、これに該当する余地があると考えられます。

 活発な市場がある仮想通貨を法人が短期的に頻繁かつ大量に売買しているような場合、期末時に時価評価をしないとすれば、それぞれの売却時点で、正確に損益を確定する必要があり、実務的には大変な作業となります。
 仮想通貨に関しては、2017年に爆発的にその資産性が高まったため、その税務会計の基準は決して不変的なものとはいえず、これからも変わる可能性はあるでしょう。それでも、法人での仮想通貨トレードは行われています。税務の専門家は、顧問先に迷惑がかからないよう、個々の顧問先に対して適正な税務会計処理を行う責任があるのです。

退職金と弔慰金

今回の新着情報は、退職金と弔慰金について記載します。
退職金とは、退職した労働者等に対して支払われる金銭のことで、退職手当や退職慰労金と呼ばれることもあります。退職金につきましては、法律で定められておらず各々の会社の就業規則に委ねられます。退職金の算出方法には「年功型」と「成功報酬型」があり、前者は企業に在籍した年数に応じて退職金が増加していくというもので、後者は退職時の役職等によって退職金が決まるというものになります。計算方法としては、主に3種類があります。
① 基本給連動型
② 別テーブル形
③ ポイント制
①の基本給連動型は、退職時点の基本給に勤続年数をかけ、退職理由等に応じた係数をかけて計算します。
②の別テーブル形は、退職理由や退職時の役職により算定基礎額を決めて勤続年数と係数をかけて計算します。
③のポイント制は、勤続年数や役職、取得している資格等にポイントを設定し、ポイントの合計に単価をかけて計算します。
退職金に関係する税金について、受け取る側では所得税・住民税と相続税になります。まず所得税・住民税についてですが、退職金は長年の功労に報いることにより支給されるので、他の所得税より優遇されております。計算方法は、退職金の金額から勤続年数に応じた退職所得控除額を引き、その金額を二分の一にして所得税の税率をかけて計算します。退職所得控除額の算出方法ですが、勤続年数20年を境に計算方法が変わります。勤続年数が20年以下であれば、40万円×勤続年数(1年未満の端数は切上げ、勤続年数2年未満は2年とする)、勤続年数20年超は、800万円+{70万円×(勤続年数-20年)}になります。例えば、勤続年数10年の人が500万円の退職金を受け取った場合は、
(500万円-40万円×10年)×1/2=50万円(退職所得の金額)
50万円×5.105%(所得税率)=25,525円が所得税で、退職所得金額の10%の50,000円が住民税になります。
社員の死亡による退職の際に支払われる死亡退職金につきましては相続税がかかる場合があります。相続税の対象となる死亡退職金には、被相続人に支給されるべきであった退職手当金や功労金などの金品で、現物支給されたものも含まれます。さらに被相続人の死亡後3年以内に支給される金額が確定したものが対象となりますが、このうちの全額が相続税の対象となるわけではありません。すべての相続人が取得した退職手当金等の合計額が、500万円に法定相続人数を掛けて算出される非課税限度額以下の場合は課税されません。
これに対し、弔慰金とは、人が亡くなった際に、香典や花輪料、葬祭料などの名目で色々な人から受け取る金銭や、企業が、亡くなった人への功労とその遺族の今後の生活の支えとなるために贈る金銭が該当し、相続税法基本通達3の20で社会通念上相当と認められているものについては所得税及び贈与税が非課税とされております。社会通念上相当かどうかの判断ですが、亡くなった社員が仕事中に亡くなったか、仕事外で亡くなったかによって変わり、業務上の死亡の場合は普通給与(給料や扶養手当、勤務地手当等の合計額)の3年分の金額までが非課税とされており、業務外の死亡の場合は普通給与の半年分の金額までが非課税とされております。業務上の死亡か否かの判断は、業務遂行性、相当因果関係、業務起因性を基準としておりますので、例えば出張先で発生した事故により死亡した場合や職業病により死亡した場合などは業務上の死亡とされます。なお、非課税枠を超えた金額については死亡退職金とみなされ相続税の課税対象となりますのでご留意ください。

課税事業者と免税事業者

 消費税では、その課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税の義務が免除されます。この納税の義務が免除される事業者(以下「免税事業者」といいます。)となるか否かを判定する基準期間における課税売上高とは、個人事業者の場合は原則として前々年の課税売上高のことをいい、法人の場合は原則として前々事業年度の課税売上高のことをいいます。基準期間における売上が1,000万円を超えていると課税事業者に該当することになり、消費税の納税義務が生じます。この他にも課税事業者となる要件はありますのでご注意ください。

この課税事業者と免税事業者の違いをあげますと
売上が1,080万円(消費税80万円) 仕入が540万円(消費税40万円)の場合
課税事業者の場合は80万円-40万円=40万円を納税しなければなりませんが、免税事業者の場合は納税しなくてもよくなります。こうなると消費税の免税事業者の方が税金を払わなくてもいいのでずっと免税事業者でいたいですよね。
しかし、逆のパターンの場合は
売上が540万円(消費税40万円) 仕入が1,080万円(消費税80万円)の場合
課税事業者の場合は40万円-80万円=-40万円の還付を受けることになりますが、免税事業者の場合は本来還付により戻ってくるはずの40万円を受け取ることができません。
免税事業者は消費税を支払わなくていいのですが、その逆で還付を受けることができないのです。
この還付を受けるためには課税事業者にならなければなりません。

そこで、「消費税課税事業者選択届出書」を提出し自ら課税事業者となることで、消費税の還付を受け取ることができます。
課税事業者になろうとする理由については建物の購入や機械装置の購入など、大きな設備投資を予定している場合や、輸出売上をメインとして考えている場合等が考えられます。
設備投資で例をあげますと
売上高が1,080万円(消費税80万円)、仕入が540万円(消費税40万円)、機械設備の購入が864万円(消費税64万円)の場合。
80万円-40万円-64万円=24万円の還付を受けることができます。
これが免税事業者の場合には、消費税については何も処理はしませんので、消費税だけに関して言えば、多く払った24万円分損をします。但し、「消費税課税事業者選択届出書」を提出し、課税事業者となることで、支払った消費税と受取った消費税の差額24万円が還付として手元に戻ってくることとなります。
なお、還付を受けた翌年は売上が高くなり納付が出てきそうなので免税事業者に戻ろうとする場合にはすぐに戻ることはできません。
再び免税事業者に戻ろうとすると、「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出する必要があります。ただし一度課税事業者を自ら選択適用した事業者(個人)は、2年間は課税事業者を強制的に継続適用しなくてはいけません。(上記例のように設備投資を行った場合は3年間、課税事業者継続適用)つまり最低でも2年間は課税事業者になることになります。
このため、多額の設備投資があり、消費税の還付がされるからと言って課税事業者になったとしても、翌年度に売上(受取った消費税)が仕入等(支払った消費税)より大きくなれば、当然納付しなければいけません。
課税事業者選択届出書を提出する場合は、還付を受ける金額と翌年は支払わなくていけない金額を考えて提出しなければ損をすることがございますので、提出するかを考えている方は顧問税理士とご相談ください

法人設立時の届出

会社設立の際に様々な届出を提出しなくてはなりません。
そんな会社設立時に提出もれがないように、今回は会社設立の際に必要となる主要な各種届出書を見ていきたいと思います。

1、【法人設立届書】

設立届は、会社を設立したら必ず提出する書類です。設立から2ヶ月以内に提出する必要があります。この設立届には、以下の書類を添付します。

イ 定款、寄附行為、規則又は規約等の写し
ロ 株主又は合名会社、合資会社若しくは合同会社の社員、その他法人の出資者の名簿の写し
ハ 設立趣意書
ニ 設立時の貸借対照表
ホ 合併等により設立されたときは被合併法人等の名称及び納税地を記載した書類(合併契約書の写し、分割計画書の写しなど)

各税務署によって扱いが異なる事がありますが、登記事項証明書と定款は最低限必須書類となってきますのでお忘れのないように。

2、【青色申告の承認申請書】

法人の申告書には2種類の申告があります。青色申告と白色申告です。
もし、青色申告をしたいのであれば、期限内に、この青色申告の承認申請書を提出しなければなりません。青色申告の場合には、各種の特典が受けられます。中小企業の特例が使えたり、一番大きいのは青色欠損金の繰越控除の適用を受けることができることだと思います。青色欠損金の繰越控除とは、複式簿記による会計処理を行うことを条件として、税務上赤字の繰越が認められる等の特典が与えられる制度の事をいいます。
この青色申告の適用を受けるためには、設立の日の属する事業年度の場合は、設立の日以後3月を経過した日と当該事業年度終了の日とのうちいずれか早い日の前日までの提出が必要となります。

3、【給与支払事務所等の開設届出書】

この届出書は、給与の支払者が、国内において給与等の支払事務を取り扱う事務所等を開設、移転又は廃止した場合に、その旨を所轄税務署長に対して届け出る手続です。
提出期限は、その開設、移転又は廃止の事実があった日から1か月以内にその給与支払事務所等の所在地の所轄税務署長(移転の場合には、移転前と移転後のそれぞれの事務所等の所在地の所轄税務署長)に提出してください。
給与の支払が発生する予定がある会社は、忘れずに提出しましょう。

4、【源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書】

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請を行うための手続です。

源泉所得税は、原則として徴収した日の翌月10日が納期限となっていますが、この申請は、給与の支給人員が常時10人未満である源泉徴収義務者が、給与や退職手当、税理士等の報酬・料金について源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税について、次のように年2回にまとめて納付できるという特例制度を受けるために行う手続です。

1月から6月までに支払った所得から源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税・・・7月10日
7月から12月までに支払った所得から源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税・・・翌年1月20日

(注) 「常時10 人未満」というのは平常の状態において10人に満たないということであって、多忙な時期等において臨 時に雇い入れた人があるような場合には、その人数を除いた人数が10人未満であることです。

給与を支払うとき、予め所得税分を差し引く源泉徴収をして、それを税務署に納める必要があります。毎月税務署で手続きをするのは大変なので、この納付手続きを半年に1回つまり年2回にすることができるのがこの申請です。

上記の他にもたくさんの届出等、経営者の方がしないといけないものがたくさんありますので、不明点等ございましたら、お気軽にご相談下さい。

参考URL
法人設立届書
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_2.htm

青色申告の承認申請書
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2070.htm

給与支払事務所等の開設届出書http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_11.htm

源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書 http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_14.htm

資本的支出と修繕費

 法人が所有する固定資産について、破損や経年劣化、故障など様々な理由により修繕を行う場合があります。修繕とは、固定資産の通常の維持管理のため、または毀損部分の現状回復をするための支出であり、その支出は修繕費として損金処理するのが基本的です。しかしその支出が資本的支出に該当すると、修繕費として損金処理するのではなく、固定資産の取得価額に算入され、減価償却という形で複数年にわたり損金処理をしなければなりません。修繕費という認識で支出をしたものの、資本的支出に該当したことにより、予想以上の利益が出てしまうケースや、支出の数年後に税務調査で修繕費処理を否認されるようなケースもあります。

 

 資本的支出とは下記のいずれか多い部分の金額とし、その金額は固定資産の取得価額に算入することになります。

 ①その資産につき、通常の管理または修理をした場合に予測されるその資産の使用可能期間を延長させる部分に対応する金額

 ②その資産につき、通常の管理または修理をした場合に予測されるその資産の価額を増加させる部分の金額

 

 資本的支出とは、固定資産の価値を高める支出や、固定資産の耐久性を増加させるような支出がそれに該当しますが、具体的には下記のような金額が資本的支出に該当します。

 ①建物の避難階段の取付等、物理的に付加した部分に係る費用の額

 ②用途変更のための模様替え等、改造または改装に直接要した費用の額

 ③機械の部分品を特に品質または性能の高いものに取り替えた場合の、その取替えに要した費用の額のうち、通常の取替えの場合にその取替えに要すると認められる費用の額を超える部分の金額

 ※建物の増築や構築物の拡張、延長等は建物等の取得に該当することになります。

 

 上記のように明らかに資本的支出に該当するものであれば、その判定は簡単ですが、実務上は資本的支出に該当するか、修繕費に該当するかの判定が難しいものが多くあります。もちろん、修繕費として処理をした方が単純に有利ではありますので、修繕費としたいところですが、それ故に調査では特に着目されやすいポイントではあります。

 そこで、資本的支出と修繕費について、形式的な区分判定の方法も認められています。

 まずは、少額である場合、または周期の短い費用の支出です。これによると、①その支出額が20万円未満である場合や、②その修理、改良等がおおむね3年以内の周期で行われるものは修繕費として処理することができます。

 次に形式基準による判定です。これは一の修理、改良のために要した費用の額のうち、資本的支出であるか修繕費であるか明らかでない金額がある場合は、①その金額が60万円に満たない場合や、②その金額がその修理、改良等に係る固定資産の前期末における取得価額のおおむね10%以下であるような場合は、修繕費として処理することができます。

 そして、最後に資本的支出と修繕費の区分の特例です。これによると、一の修理、改良等のために要した費用の額のうち、資本的支出であるか修繕費であるか明らかでない金額がある場合において、その法人が継続して、その金額の30%相当額もしくは改良等をした固定資産の前期末の取得価額の10%相当額のいずれか少ない金額を修繕費として、残額を資本的支出として処理をしているような場合は、その処理が認められるというものです。

免税店とはどんなお店?

皆さんこんにちは。今回は、街中で見かける「免税店」や「TAX FREE」と書かれたお店についてお話ししたいと思います。

 

これらのお店の事を「輸出物品販売場」と言いまして、何の税金が免除されるかと言えば、消費税が免除されます。ただ、このブログを読んだ方が免税店へ行って買い物をすれば、きっちり8%の消費税を取られる方がほとんどかと思います。免税になるにはいくつか要件があり、すべてを満たす必要があります。では、一つ一つ見ていきましょう。

①買い物客の要件

輸出物品販売場で消費税が免除されるのは、非居住者(国内で住んでいない人・例、日本に来た外国人の旅行者など)となります。

消費税は、国内における物などの消費に対してかかる税金ですので、外国の方が自国に持ち帰って消費する物(お土産など)については、免除される事になります。

②お店の要件

輸出物品販売場で買わないと消費税は免除されません。①の考え方から言えば、どの店で買っても非居住者は、免税で買えるべきなのでしょうが、本当に自国に持ち帰ってから消費するのか、チェックする必要もありますので、必要な手続きができるお店である必要があります。

輸出物品販売場は、次の要件を満たす事業者で、事前に納税地の所轄税務署長の許可を受けなければ、免税店として営業はできません。

(ア) 現に国税の滞納がないこと

(イ) 輸出物品販売場の許可が取り消され、その取り消しの日から3年を経過しない者でないことその他輸出物品販売場を経営する事業者として不適当と認められる事情がないこと

③商品の要件

免税店に売っている物ではあれば、何でも消費税が免除されるわけではありません。以下のすべての要件を満たす必要があります。

(ア) 通常生活の用に供する物品である事(購入者が事業用に使う場合や、転売する目的の場合が明らかな場合は免除されません)

(イ) 金又は白金でない事

(ウ) 次に掲げる区分に応じ、同一の輸出物品販売場において、同一の日に譲渡するものの税抜対価の額の合計額がそれぞれの範囲のもの

(a) 一般物品(消耗品以外のもの)

5千円以上のもの

(b) 消耗品(飲食物、薬品、化粧品など)

5千円以上かつ50万円以下のもの

④書類の保存の要件(お店側の要件)

購入者契約書、旅券等(パスポート)の写し(電磁的記録を含む)を販売した日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年間保存する必要がある。

 

⑤購入方法(購入者側[非居住者]の要件)

次の要件を満たす必要がある。

(ア)一般物品の購入の場合

(a) 旅券等を提示し、購入記録票の貼付けを受け、旅券等と購入記録票との間に割り印を受ける事

(b) 購入後に輸出する(国外へ持ち出す)旨の購入者契約書を輸出物品販売場を経営する事業者に提出する事

(c) 税抜対価の額の合計額が100万円を超える場合には、所持する旅券等の写しを輸出物品販売場の事業者に提出する事

(イ) 消耗品の購入の場合

(a) 上記(ア)(a)と同じ

(b) 購入した日から30日以内に輸出する旨の購入者契約書を輸出物品販売場を経営する事業者に提出する事

(c) 指定された方法により包装されている事(一度開封すると分かるような包装になっています)

 

以上が輸出物品販売場の税務的なルールとなります。税務のルールからは離れるので、細かく記載しておりませんが、輸出物品販売場の許可を得るには、「お店の立地が非居住者の利用が見込まれる場所であるか」や「④⑤の手続きができる体制が整えられるか」なども見られるようです。

少々手続きに手間を感じるかもしれませんが、2020年には東京オリンピックもありますし、外国人観光客も増えるでしょうから、ビジネスチャンスかもしれません。

 

(消費税法8条の①②⑥、消費税施行令18の①②⑧⑨)

役員に対する臨時ボーナス

神戸市中央区の税理士法人サポートリンクの柴崎です。

 役員に臨時ボーナスを支給すること自体は可能です。しかし、役員賞与は税務上、経費にならないので、従業員のように会社の業績に応じて役員にボーナスを支給することは、まったく得策ではありません。

 また、役員に対して歩合給や能率給の形式で役員報酬を支給することもできません。支給額が同額でない以上、定時同額給与の要件に該当しないからです。

 ただし、あらかじめ届出を出している場合は、定期的な給与のほかに半年ごとなど所定の時期に給与(賞与)の支給ができます。これを事前確定届出給与(法人税法34条第1項第2号)といいます。

 しかし、事前確定届出給与は、あらかじめ届出書を提出した場合、必ずその金額を支給しなければなりません。その変更にも手続きが必要です。そのため利益が出たときの臨時ボーナスという意味ではあまり有効ではありません。

 さらに、事前確定届出給与に関する届出書の作成は非常に面倒です。実務的には、事前確定届出給与を支給するよりも、毎月の役員報酬をその分増額したほうがはるかに簡単です。

 役員報酬は、職務執行の対価であり、事業遂行上必要な経費です。したがって、原則として損金算入されます。しかし、役員報酬のうちに不相当に高額な部分の金額は、損金算入できません(法人税法第34条第2項)。

 過大な役員報酬とは、法人がその役員に支給した役員報酬のうち、次に掲げる項目に照らして、その役員の職務執行の対価として相当と認められる金額を超える金額のことです。

 役員報酬の支給額は、役員の職務内容や職務に従事する程度(常勤・非常勤)、勤続年数などの個別的事情、そして法人の収益状況などの要素を加味して決められます。しかし、それならば一体いくらが適正かとなると、これは非常に難しい問題です。

 ただ、税務当局は役員報酬を次に掲げる要素と比べて、過大部分の有無を判断しています。

①その役員の職務内容との比較

②その法人の収益状況との比較

③その法人と同種の事業を営む法人で、その事業規模が類似するものの役員に対する報酬の状況との比較

 役員賞与を現金で支給しなければ、課税されることはありません。しかし、ここで注意しなければならないのは「役員賞与とみなされるもの」です。

 これは、役員賞与として支給したつもりではなくても、実質的にその役員に対する賞与としてみなされるものです、法人税法では、役員に対する賞与は実際に支給する金銭のほかに、役員に対する債務免除益や、そのほかの経済的な利益の供与なども含まれます(法基通9-2-9)。

 債務免除益や経済的な利益の供与とは、次に挙げるようなものが該当します。

①役員に物品やそのほかの資産を贈与した場合、その資産の価額に相当する金額

 例:法人が有する自動車を役員に贈与した

(給与区分)その額が毎月おおむね一定しているものは「定期同額給与」、一定していないものは「役員賞与」となる。また退職時に行われたものは「役員退職金」となる。

 ②役員に所有資産を通常よりも低額で譲渡した場合、その資産の価額と譲渡価額の差額に相当する金額

 例:法人所有の自動車を低額で役員に譲渡した

(給与区分)その額が毎月おおむね一定しているものは「定期同額給与」、一定していないものは「役員賞与」となる。また退職時に行われたものは「役員退職金」となる。

 ③役員から資産を通常よりも高額で資産を(削除買い入れた場合、その資産の価額と買入金額との差額に相当する金額

 例:役員所有の自動車を法人が高額で買い入れた

(給与区分)「役員賞与」となる。また退職時に行われたものは、「役員退職金」となる。

 ④役員に有する債権を放棄または免除した場合、その放棄または免除した債権に相当する金額

 例:法人の役員への貸付金を免除した

(給与区分)「役員賞与」となる。また退職時に行われたものは「役員退職金」となる。

 ⑤役員から債務を無償で引き受けた場合、その引き受けた債務の額に相当する金額

 例:役員の個人的債務を法人が無償で肩代わりした

(給与区分)「役員賞与」となる。また退職時に行われたものは「役員退職金」となる。

 ⑥役員にその居住用に供する土地または家屋を無償または低い価額で提供した場合、通常取得すべき賃借料の額と実際徴収した賃借料との差額に相当する金額

 例:法人契約の役員社宅の家賃に個人負担額を徴収しない

(給与区分)「定期同額給与」となる。

 ⑦役員に金銭を無償または通常の利率よりも低い利率で貸し付けた場合、通常取得すべき利率で計算した利息と実際に徴収した利息の差額に相当する金額

 例:無償もしくは低い利率で役員に貸付をした場合

(給与区分)「定期同額給与」となる。

 ⑧役員に無償または低い対価で上記⑥または⑦に掲げるもの以外の用益を提供した場合、通常その用益の対価として収入すべき金額と実際に収入した対価の額との差額に相当する金額

 例:役員の借入に際し、法人の不動産を担保提供するときの抵当権設定費用を法人が負担した場合

 (給与区分)その額が毎月おおむね一定しているものは「定期同額給与」、一定していないものは「役員賞与」となる。

 ⑨役員に機密費、接待費、交際費、旅費等の名義で支給したもののうち、法人業務のために使用したことが明らかでないもの

 例:個人的な交際費や旅費を法人が支払った場合

(給与区分)毎月定額支給される渡し切り交際費に係わるものは「定期同額給与」、それ以外は「役員賞与」となる。

 ⑩役員のために個人的費用を負担した場合、その費用の額に相当する金額

 例:役員の住居関連費用を法人が負担した場合

(給与区分)毎月負担する住宅の光熱費などは「定期同額給与」、それ以外は「役員賞与」となる。

 ⑪役員が社交団体等の会員となるため、または会員となっているために要する当該社交団体の入会金、経常会費、そのほか当該社交団体の運営に要する費用で当該役員の負担すべきものを法人が負担した場合、その負担した費用の額

 例:法人会員制度があるのに個人会員として入会した場合の入会金や会費など

(給与区分)経常的に負担するものは「定期同額給与」、臨時的なものは「役員賞与」となる。

 ⑫法人が役員を被保険者および保険金受取人とする生命保険契約を締結し、その保険料の全部または一部を負担した場合、その負担した保険料の額に相当する金額

 例:法人が役員を被保険者及び保険受取人とする生命保険契約を締結して、その保険料を全額支払っている場合

(給与区分)経常的に負担するものは「定期同額給与」、臨時的なものは「役員賞与」となる。

  このように役員賞与とみなされた債務免除益や利益の供与は、定期同額給与や事前確定届出給与には該当しない給与、つまり役員賞与とみなされた場合、損金に算入できません。

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