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  • 2018年6月29日 (金)

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    法人税の実効税率

    神戸市中央区にある税理士法人サポートリンクの柴崎です。

    法人には、主にその所得金額(所得の計算方法は後述)に応じて、次の6種類の税金が課されます。資本金1000万円以下、従業員50人以下の法人の場合の各種税率・税金の額は次のとおりです。

    納付先 所得金額と税率
    ①法人税   国 15.00%(年800万円以下の部分の金額)
    23.40%(年800万円超の金額)
    ②地方法人税   国 0.66% (年800万円以下の部分の金額)
    1.03% (年800万円超の金額)
    ③法人住民税
    (法人税割額) 都道府県
    市区町村 1.94% (年800万円以下の部分の金額)
    3.02% (年800万円超の部分の金額)
    ④法人住民税
    (均等割額) 都道府県
    市区町村 7万円(市町村によってはこれより多くなります。)
    ⑤事業税 都道府県 3.40%(年400万円以下の部分の金額)
    5.10%(年400万円超800万円以下の部分の金額)
    6.70%(年800万円超の金額)
    ⑥地方法人特別税 都道府県 1.47%(年400万円以下の部分の金額)
    2.20%(年400万円超800万円以下の部分の金額)
    2.89%(年800万円超の金額)

    ただし、この税率は2018年6月現在のものです。また、法人住民税(法人税割額)は標準税率(後述)12.9%を基に算定しています。

    ①法人税
    法人税は、所得金額に税率を掛けて計算される国税です。所得金額がマイナスであれば、法人税はかかりません。なお、年800万円超の金額にかかる税率は、2019年4月1日以降開始する事業年度から23.20%に僅かながら引き下げられます。

    ②地方法人税
    地方法人税は、地方交付税の財源を確保するために2014年度の税制改正で設けられました。地方法人税は、法人税に4.4%を掛けた金額となります。

    ③④法人住民税
    法人住民税は、都道府県と市区町村に納付する税金です。法人住民税には「法人税割額」と「均等割額」の2種類があり、納付する地域によって税率が異なります。
    法律では、標準税率(最低)と制限税率(最高)の範囲内で各自治体が自由に税率を決められます。法人税割額は、法人税を基礎に12.9(標準税率)~16.3%(制限税率))を掛けた金額となります。ただし、課税所得がマイナスであれば、法人税がかかりませんから、この法人税割額も同じくかかりません。
    ところが、均等割額は課税所得がマイナスであっても必ず納付しなければなりません。これは法人化のデメリットのひとつに挙げられます。均等割額は7万円が最低で、都道府県市町村によっては、これより多くなります。

    ⑤⑥事業税と地方法人特別税
    事業税と地方法人特別税は、都道府県に納付します。この事業税と地方法人特別税は、合算すると課税所得の区分に応じて4.89%~9.59%を掛けて計算します。したがって、課税所得がマイナスであれば、法人税と同じく、この法人事業税等もかかりません。

    法人税の表面税率

    資本金1億円以下の法人を前提とした場合、①法人税+②地方法人税+③法人税割額+⑤事業税+⑥法人特別税の税率を加味して求めた税率は、次のとおりになります(なお、法人税割額は標準税率12.9%を基に算定しています)。

    所得金額 税率
    年400万円以下の部分の金額 22.47%
    年400万円超800万円以下の部分の金額 24.90%
    年800万円超の部分の金額 37.04%

    この税率を「表面税率」といいます。つまり資本金1億円以下の法人が収める税金は、この表面税率に基づいて計算すればよいわけです。ただし、③均等割額はこれとは別に必ず納付しなければなりません。

    法人税の実効税率

    法人の所得金額を計算するとき、①法人税と②地方法人税、③④法人住民税は「損金」に算入できません。一方、⑤事業税と⑥法人特別税(以下⑤と⑥を「事業税等」と総称します)は損金に算入できます。
    「損金」は法人税法で経費と認められるものです。なお、会計上で計上される費用とは、意味合いが少々異なります。会計上の費用が必ずしも法人税法上の損金(経費)と同額となるわけではないからです。
    例えば、会社が費用計上する罰金や役員賞与、交際費などは、そのすべてが損金となりません。これらは支出の内容に応じて、全額または一部が損金とならない場合があります。したがって、会計で費用計上できるかではなく、「損金計上」ができて初めて節税の効果が表れるのです。
    さて、事業税等は税金でありながら損金となりますから、実質的な税負担を下げることができます。この特性を考慮に入れて算出した法人税の税率を「実効税率」といいます。
    実効税率は次のとおりです(法人割額は標準税率12.3%を基に算定しています)。

    所得金額 税率
    年400万円以下の部分の金額 21.42%
    年400万円超800万円以下の部分の金額 23.20%
    年800万円超の部分の金額 33.80%

    例えば、資本金1億円以下の法人について、法人税率をすべて加算した場合、表面税率は年800万円超の部分では37.04%となります。しかし、事業税等を当期の損金に算入されたものとして計算すると、年800万円超の部分の金額では33.80%になるのです。
    当期の事業税等が損金に算入されるのは、実際に納付した翌期になります。また、当期の法人税額が20万円を超えると、翌期の6カ月経過後2カ月以内に中間申告と納付をしなければなりません。したがって、翌期中の中間納付を含めて納税した事業税等が、翌期の損金に算入されます。
    例えば、法人設立第1期の事業税等が40万8100円で確定すると、これを第2期中に納付することになります。さらに、この40万8100円の2分の1の20万4000円を第2期の中間納付額として納めなければなりません(端数調整の関係で正確には2分の1とはなりません)。したがって、第2期に納付した前期事業税等の40万8100円と当期中間納付額20万4000円の合計61万2100円が第2期の損金に算入されるわけです。

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