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  • 2018年5月18日 (金)

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    架空人件費の計上は法人税と所得税がダブルで課税される

    神戸市中央区の税理士法人サポートリンクの柴﨑です。

    脱税の手口でよく使われるのは経費の架空計上ですが、特に中小企業多くみられる手法に、実際には支払っていない給料やアルバイト代などの人件費の架空計上があります。企業業績が改善してきて所得が増えてくると納める法人税を減らしたくなる気持ちは分からなくはないのですが。合法的な節税は当然するべきですが、行き過ぎた節税という「脱税行為」に誘惑をかられる経営者が相変わらず少なくないようです。

    架空人件費の計上には、まったく架空の従業員をでっち上げる強引なやり方もありますが、多いのは勤務実態のない家族などを社員にして人件費を過大計上するやり方です。中には、愛人手当を人件費として計上する強者もいます。さらには、架空計上がばれないように、この架空人件費に対する源泉所得税をご丁寧に納税しているケースもみられます。きちんと源泉徴収しておけば、架空計上は調査されないと考えるのでしょうが、税務調査はそんなに甘くはあり
    ません。

    このようにしてごまかした所得は、経営者の私的な交際費やマイカーの購入費などに充てられることも多いようです。このような所得の圧縮が税務調査などで判明した場合は、損金となっていた架空人件費が役員賞与とみなされて損金算入が否認され、増えた所得に対して法人税が追徴課税されるだけでなく、役員賞与として役員個人にも所得税が追徴課税されます。つまりは、法人税と所得税でダブル追徴課税されることになります。

    上記の架空人件費に対して納税していた源泉徴収額については、実際には支給されていない給与に対するものであることから、還付の対象となります。第三者からみれば、税金をごまかしたペナルティーとして没収してもいいように思えますが、税法にはそのような罰則規定は見当たりません。納税の意図はとも
    かく、間違って納めた税金は返してくれます。ともあれ、結局余分な税金を納めるはめにならないように、適正な申告を心がけましょう。

    企業が提出する税務関係の書類には、従業員のマイナンバー記載が義務付けられるようになりました。2016年施行のマイナンバー制度により、架空人件費の摘発を狙った税務調査が今後増加するかもしれません。税務調査で架空人件費と疑われないように、日頃から、(1)履歴書、雇用契約書、(2)タイムカード、給与明細、(3)扶養控除等申告書、源泉徴収簿、給与支払報告書、(4)社会保険加入関連書類、算定基礎届、などの書類をしっかりと保存しておくことが必要です。

    役員給与は、①定期同額給与、②事前確定届出給与、③利益連動給与のいずれかに該当する場合に限り損金算入が認められています(法人税法施行令69、法人税法基本通達9-2-12、13)。 よって、役員に賞与相当額を支給する方法として、①定期同額給与や②事前確定届出給与に該当する形で支給することにより損金に算入することができる方法があります(ただし、上記①~③のいずれかに該当するものであっても、不相当に高額な部分の金額は、損金の
    額に算入されません)。

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