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法人が支給する役員給与

法人の役員の給与については、損金に算入するうえで一定の要件があります。損金に算入することができる役員給与は大きく分けて(1)定期同額給与、(2)事前確定届出給与、(3)業績連動給与がありますが、今回はこの中でも一番一般的な(1)の定期同額給与について説明をいたします。

 

(1)定期同額給与

定期同額給与とは次のものを言います。

①その支給時期が1ヶ月以下の一定の期間ごとである給与(以下、定期給与)で、その事業年度の各支給時期における支給額が同額であるもの。

→通常は1ヶ月に一度給与を支給しますので、毎月の支給額が同額である必要があります。毎月の給与が変動するような場合は認められません。

 

②定期給与の額について、次の給与改定がされた場合の、その事業年度開始の日またはその改定前の最後の支給時期の翌日から改定後の最初の支給時期の前日またはその事業年度終了の日までの間の各支給時期における支給額が同額であるもの。

 

イ その事業年度開始の日の属する会計期間の日から3ヶ月を経過する日までに継続して毎年所定の時期にされる定期給与の改定(ただし、その3ヶ月を経過する日後にされることについて特別の事情があると認められる場合にはその改定の時期にされたもの)

→毎事業年度開始の日から3ヶ月以内に給与の改定をすることができます。株式会社をイメージすると、毎事業年度終了の日の翌日から3ヶ月以内に株主総会を開いて、その事業年度の役員報酬額を決定することになります。この場合、3月決算の会社を例にあげると、早い場合は4月からの変更、遅い場合は6月までに株主総会を開催し、7月支給の給与(4ヶ月目)から変更することが可能です。

 

ロ その事業年度においてその法人の役員の職制上の地位の変更、その役員の職務の重大な変更その他これに類するやむを得ない事情によりされたその役員の定期給与の額の改定(上記イの改定は除きます)

→例えば、何等かの事情により、取締役が急遽代表取締役になるような場合には、職制上の地位の変更に該当し、それに伴う給与の額の変更は認められます。また、その逆のケースとして代表取締役が取締役になった場合の給与の変更も認められます。

 

ハ その事業年度において、その法人の経営状況が著しく悪化したことその他これに類する事由が発生したことによる定期給与の改定(この場合は減額の場合のみ認められ、上記イ及びロの改定は除きます)

→経営状況の悪化により、決定した給与の支給が不可能であると認められる場合には減額をする場合に限り認められます。ただし、一時的な経営状況の悪化の場合はこの改定は認められませんので、相当の事情が必要であると解されます。

 

③継続的に供与される経済的な利益のうち、その供与される利益に額が概ね一定であるもの

→役員給与については、お金で支給されるものの他、法人から経済的利益を享受している場合も給与として扱われます。例えば、法人が毎月その役員の自宅の家賃を負担しているような場合は、毎月概ね一定の経済的な利益の供与があると認められます。

 

ただし、上記の給与に該当した場合であっても、不相当に高額な部分の金額や仮装経理等によるものは損金に算入することは認められません。

 

(法人税法第34条、第54条、法人税法施行令第69条)

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