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パラダイス文書

税理士法人サポートリンクの福村です。
先日(平成29年11月7日)、「パラダイス文書」の記事(日本経済新聞平成29年11月7日朝刊(国際アジア部 松本史氏)が掲載されていました。

 

大手法律事務所アップルビーから流出した「パラダイス文書」は、世界の首脳や閣僚、王室関係者がタックスヘイブン(租税回避地)に関与していた実態を浮き彫りにしたとの記事です。文書には著名人約120人の名が挙っているようです。タックスヘイブンの利用は決して違法ではないのですが、意図的な税逃れとの批判は避けられません。各国の首脳や閣僚を辞任に追い込んだ「パナマ文書」の再来となる可能性があります。

 

パラダイス文書は国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が5日(日本時間6日未明)に公開しました。英国領バミューダ発祥の法律事務所アップルビーの内部文書など合計1340万件の文書で構成されており、ICIJは分析を通じ、世界の首脳、閣僚ら120人がタックスヘイブンの企業に関与したと指摘しています。

 

  • 米国ではロス商務長官の関連企業が米政府による経済制裁対象のロシア企業と取引をしていると名指しし、新たなロシア疑惑に発展する可能性が指摘されています。
  • 清潔なイメージが売り物のカナダのトルドール首相の盟友の名前も挙がっており、同首相の資金集めを担当していたステファン・ブロンフマン氏が英領ケイマン諸島の信託会社に巨額の資金を移していたと指摘。専門家によると、カナダ、米国、イスラエルで課税を逃れた可能性があるといいます。
  • 王室では英国のエリザベス女王の個人資産がケイマン諸島のファンドに投資されたことがわかり、ヨルダンの前国王の妻、ヌール妃もジャージー島にある信託会社2社の受益者になっていたことが判明しました。そのうちの1つは2015年時点で4千万ドル(約45億円)の価値があり、収入はヌール妃に支払われることになっていたようです。
  • 名前が挙がった著名人にはノーベル平和賞受賞者も含まれ、11年に受賞したリベリアのサーリーフ大統領は、01年~12年までバミューダ企業の役員として登録されていました。コロンビアのサントス大統領(16年受賞)は、01年までバルバドスに設立された保険会社の役員を務めていました。
  • 100を超す多国籍企業の名も挙がったICIJの資料によると、米アップルの顧問弁護士がメールでアップルビーにタックスヘイブンでの子会社設立を相談し、ナイキはロゴの商標権を持つペーパーカンパニーを設立し、課税逃れをしていたとしています。
  • 世界のリーダーや大手企業は高い倫理観やルールの順守が求められています。タックスヘイブンを使った税逃れが事実なら、有権者や消費者の反発を招くのは必至です。(国際アジア部 松本史氏)

 

最後に、私見を述べさせていただきますと、『信頼を裏切らないよう行動すべきである。』という考え方からすれば、一部の人々は信頼を損なっているかも知れませんが、国際的なルールであったり、国のルールであったり、それぞれのルールの範囲内には則っている部分もあるように思えます。ただ、政治家の方々は法律を作る側であり、国際的な統一ルールは完全ではないにしろ、自分勝手な行動ばかり(私利私欲)だと、反感を買うことになりますので、抑えて頂きたいものです。我が国、日本においても政治家の資産公開等があったかと思いますが、どこの国でも、また、たとえ家族でも完全公開というのは、ちょっといやですよね~

以上 

(追伸)私は完全に白です。

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