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どの得意先を大事にべきか


どんな会社にも複数の得意先があり、取引条件が異なっている場合があります。
ABC管理という管理手法があります。税理士には必須知識ですが、案外実践さ
れていませんので、今回は、得意先管理の手法について考えてみたいと思いま
す。。

 
たとえば、取引先としてA社、B社、C社、があったとします。
そして、取引先ごとの粗利益率は下記のとおりとします。


・A社・・・50 %
・B社・・・60%
・C社・・・40%


さあ、この率が固定であるならば、どの会社への営業を強化すべきでしょうか?


答えはB社とは限りません。なぜならば、粗利益率だけで判断すべきではないから
です。


どの得意先を大事にするかを考える場合、最初に考えることは「粗利益率」と
「売上金額」の乗数です。


たとえば、上記3社の月間売上金額が下記のとおりだったとします。


・A社・・・5000万円
・B社・・・3000万円
・C社・・・6000万円


この2つの要素をかけ算すると、こうなります。

・A社・・・50%×5000万円=2500万円
・B社・・・60%×3000万円=1800万円
・C社・・・40%×6000万円=2400万円


ここで計算した数値は得意先ごとの「月間粗利益」とよばれ、得意先ごとの
販売効率を表します。


だから、粗利益率が固定である前提で、最初の質問「どの会社への営業を強化
すべきか?」に戻るならば、


答えは、最も月間粗利益の多いA社」なのです。


そして、順番はA社、C社、B社となり、粗利益率が最も高いB社は販売効率が
最も悪い得意先となってしまうのです。


これだけならまだいいのですが、粗利益率が大きいB社のためだけに多くの在庫
が眠っているかもしれません。


B社に納品するための外注費がかかり、B社から回収する前にこれを支払わなけれ
ばならないケースもあります。 

 
また、B社に売り上げてもお金はなかなか支払われないかもしれません。


在庫、外注費が資金繰りを圧迫するかもしれません。実際、売上が上がれば
上がるほど、 資金繰りが厳しくなっている会社は世の中にたくさんあるのです。


しかし、「B社の仕事は利益率が大きいから」ということで、B社を優先している
会社は本当に多いのです。


つまり、頭の中が損益計算書なのです。この状態を続ければ、黒字倒産になるかも
しれません。


会社が倒産する場合、損益計算書の数値が悪いから倒産するのではありません。


貸借対照表の数値が悪く、お金が無いから倒産するのです。
 
 
資金繰りが圧迫されている中小企業はたくさんあります。


だからこそ、得意先の「選択と集中」が必要な時代です。


やるべきことは、下記の2つです。


1.粗利益率の改善
2.売上債権の回収期間の改善


粗利益が大きいは重要ですが、それだけに惑わされてはいけないのです。
 

日時:2010年2月16日 10:32


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