税理士として、会計事務所の顧問先を見ていると、銀行借入が増加している
なと思うところが増えてきました。それも運転資金の増加です。一方で、
売上が2年前の6割位になってしまって、借入金残高が年間売上高の8割以上
のなっているようなところもあります。今後もこのような状況が続くのでしょう。
こうした状況になると、資金繰り対策は常に緊張の連続という状況が
続きます。
緊急時の資金繰り対策は、社長の個人財産を含めた会社の資金調達能力を把握
することが重要です。
先ずは会社の現状を分析し、固定費削減、売掛金の回収促進、たな卸在庫回転
率の向上、遊休資産の処分などによる財務内容の改善から資金捻出がどの程度
できるかを検討し、それでも不足するようなら緊急経済対策等による融資制度
の活用も考えましょう。
この場合、社長個人に絡んだ資金調達方法がないか(例えば、小規模企業共済
制度の借入など)を幅広く確認して万一に備えることが要求されます。
借入だけで難しければ、経営改善計画を作成のうえ金融機関に対して、既存借入
の条件緩和の申し出などを速やかに行なうことになります。
以下で、現状分析の中心になるものを確認してみます。
1.売掛債権一覧表の作成
一覧表を作成し、回収条件を洗い出し回収サイトを短縮できるところはないか
を検討します。次に、回収状況から滞留しているものがないかをかを確認し、
督促、掛売の禁止(現金売へ変更)、相手社長の連帯保証を取り付けなど債権
保全措置を実施します。
2.たな卸資産別一覧表の作成
一覧表を作成し、商品ごとの利益率や回転期間を確認し、不良在庫の有無をチェ
ックします。合わせて、たな卸資産回転期間を早める手立て(例えば、受注の
都度発注する方式の導入等)を検討します。
こういった対策は、地道な努力を必要としますが、やるとやらないとでは、
会社の資金繰りに大きな影響を及ぼしますので、是非実行されることをお
勧めします。

