資金ショートを防ぐには、当たり前のことですが、キャッシュポジション
を高める必要があります。キャッシュポジションとは、平たく言えば、
手許資金のことです。税理士は常に顧問先のキャッシュポジションの
状況を気にしています。
1.資金繰りとは血液の循環のようなもの
人間にとっての血液の循環のようなもので、血液が循環しなければ、人間は
死んでしまいます。
企業なら資金繰りが行き詰れば、倒産する可能性があります。現在のような
経済情勢では、無意識の内に支出を控えざるを得なくなっています。
その結果、不況の拡大に追い討ちをかけ、企業の売上を減らし、バランスシート
をも悪化させています。この悪循環は、商取引の信用収縮に繋がっていると考え
られます。
2.キャッシュ・ポジションを高める
このような時には、経営者は冷静に利益とキャッシュの違いを理解し、一定以上
(月商の1?2か月分、理想は3か月分)にキャッシュポジションを高め、資金
繰りにびくびくしなくても良い体制を築くことが大切です。
まず、キャッシュフローと借入金の返済金額のバランスをみることが重要です。
また、政府の金融円滑化法の活用を考慮すると共に既存借入金の返済計画の見直し
等を行い、キャッシュポジションを高める努力をするべきです。
そして資金繰りを改善するために、棚卸資産の適正在庫の確認、売掛債権の回転率、
買掛債務の水準の検討、不良債権の処分等を吟味します。合わせて、資金繰り表の
作成を実行すべきです。
今回の不況はどうも長引くような気がします。それに耐えるには、キャッシュポジ
ションを高めていくようにより一層の経営努力をするしかないような気がします。
金融円活化法の活用に、企業は慎重なっているようなアンケート結果も出ています
が、あたらな融資が受けられなくなる前に、返済猶予を銀行に申し出る方が賢明です。
それも、キャッシュポジションの潤沢な内にするべきです。キャッシュが底を尽き
かけてからでは、もはや手遅れといわざるを得ません。

