2010年度の証券税制改正で、少額上場株式投資に非課税枠が認められる
ことになりました。国内株式は、分離課税10%となっていたのが、20%
に戻されるのを、緩和する措置のようです。税理士にとっては、国内株式
の譲渡損失繰越のために、確定申告を依頼されることがありますが、それに
しても20%の分離課税となったら、また株式市場は不況になるような気がします。
2010年度税制改正における証券税制関連では、少額の上場株式等投資のための
非課税措置(「日本版ISA」)や新たな生命保険料控除制度の法制化などが
盛り込まれています。
日本版ISAは、上場株式や上場投資信託(FTF)などへの投資から生ずる
配当や譲渡益を一定要件のもとで非課税とするものです。現行の上場株式等に
係る配当所得、譲渡所得の軽減税率10%が20%の本則税率に戻る2012年1月1日
から導入されます。
日本版ISAの対象となるのは2012年から2014年までの3年間に投資した分で、
年間の新規投資額100万円(3年間で300万円)以下の投資から生ずる配当や
譲渡益を最長10年間にわたり非課税とするものです。
この非課税措置を受けるためには、証券会社などに新たに非課税口座を開設する
必要があります。20歳以上の個人1人につき年間1口座(毎年異なる金融機関に
口座を開設できます)しか開設できません。
また、新たな生命保険料控除制度の法制化については、2012年1月1日以後に
締結した保険契約等に係る生命保険料控除のうち、介護・医療保障を内容とする
主契約または特約について、国税4万円、地方税2.8万円の「介護医療保険料控
除」を一般生命保険料控除と別枠で設けられます。
一般生命保険料控除及び個人年金保険料控除の所得控除適用限度額は、それぞれ
国税4万円(現行5万円)、地方税2.8万円(同3.5万円)となります。
その他では、金融商品間の損益通算の範囲拡充に向け、2011年度税制改正にお
いて、公社債の利子及び譲渡所得に対する課税方式を申告分離課税とする方向
での見直しや、非居住者等が受ける2013年3月31日までに発行された振替社債
等の利子及び償還差益(償還価額と取得価額との差額)の非課税化、現行の煩雑
な振替公社債利子等の非課税手続きの大幅な簡素化、民間国外債等の利子等に
係る特例の恒久化などが検討されています。

