前回に続いて、税務調査当日、税務調査を受ける際の心構えや
注意点を整理しました。
税理士としては顧問先に必ず説明している事項です。
1.調査当日
<1>調査の流れ
基本的には10時開始です。挨拶の際には調査官の証票を確認させてもらいましょう。
社長が挨拶し、会社の概要(商品やサービス、従業員数、事務所の場所等)や最近の業績を説明します。その後、実際に帳簿の確認が始まります。
総勘定元帳と、実際の請求書や領収書等の原始証憑との付け合せを行っていきます。不明点については、聞いて終わるような簡単な内容であればその場で質問を聞いてきます。資料の確認や取引の経緯の確認が必要な点等はその日の最後(大体4時か4時半)にまとめて質問を受けます。
最終日の夕方は実地調査の締めです。調査官は修正が必要と思われる項目について指摘をし、会社側がそれを認めた場合には後日に修正申告書を提出することとなります。また最終日までに処理が確定しなかった事項(必要書類が見当たらない、税務的な判断が必要となる項目等)については、解答は後日とします(再度調査官が訪問するケースは少ないです)。曖昧なものは「後日連絡する」と言いましょう。安易に答えるのは得策ではありません。
<2>昼食
基本的に調査官の昼食を用意する必要はありません(調査官も困るようです)。調査官は12時になると昼食をとりに外出し、1時前後に戻ってきます。なお調査中のお茶菓子等は問題ありません。
<3>「知って得する」項目
◆資料コピー等
通常の税務調査はあくまで任意調査ですから、資料のコピー等を強制されることはありません。但し円滑に調査を進めるためにも、コピーを求められた場合にはしてあげればいいと思います。
また資料原本(例えば領収書綴りを1年分等)を持ち帰りたいと言われることもありますが、基本的に納税者固有の資料でもあるため納税者の目の前で資料を確認してもらうことが前提かと思います。
よく「資料を持ち帰りたいと言われたら、断れないと思っていた。しかし持って行かれると何を調べられているか判らず気持ち悪いので、出来れば持っていって欲しくない」という意見を耳にします。
◆税理士の立会い
税務を日々扱う立場として、「税務調査の専門家である国税調査官」と「税務調査の素人である納税者」との橋渡し的役割を担っています。客観的事実や社長の意見をより正確に調査官に知らせるための存在ですので、調査の前にはしっかりと打合せをしておくことが重要です。
◆税務上問題となり易い項目
例えば期末と期首の売上計上のズレ、〆日後の売上の計上漏れ、現金払いの費用の処理は気をつけましょう。(仕入や給与を現金払いしているのであれば、その相手方の住所等を調べられる可能性もあります。出来るだけ支払いは振込みにしましょう。)
また、外注費か給与か(雇用関係の確認)、グループ会社の関係(取引内容の確認)、役員貸付金や仮払金(役員報酬ではないかと疑われる)等も注意が必要です。
また赤字決算の場合でも、役員給与(源泉所得税)、消費税、印紙貼付(印紙税)には注意してください。

