会計事務所の顧問先の中には、適格年金に加入しているところもあります。
適格年金は既に廃止が決まっており、何らかの対応が求められています。
廃止が決まっている適格退職年金の移行状況の調査があるサイトに
紹介されていましたので、紹介します。
●適年廃止
税制適格退職年金制度は1962年に導入された企業年金で、原則として
2001年3月31日までに締結した使用人に対する退職年金(一時金)の支給を
目的とした信託、生命保険または生命共済の契約で、
一定の要件を備えているものとして国税庁長官の承認を受けた契約をいいます。
事業主が拠出した掛金は全額損金算入でき、またその掛金は給与所得とみなされず、
受取時まで課税が繰り延べられるという税制上のメリットがあることから、
多くの企業で導入されていましたが、2001年の確定給付企業年金法の成立に伴って、
税制適格退職年金制度は廃止されることとなりました。
既存の適格退職年金は2012年3月末までに何らかの対応をする必要があります。
適格退職年金以外の企業年金制度(確定拠出年金、確定給付企業年金、
中小企業退職金共済制度など)に移行した企業も多いようですが、
単に解約した企業も少なくありません。
その場合、これまで積み立てていた資産は各社員に按分して引き渡されることになり、
受け取った社員は一時所得として課税されることとなります。
●調査結果では
厚生労働省などが2008年12月から2009年1月にかけて行った
「適格退職年金の移行に係る実態調査」によると、適格退職年金の廃止については
99%の企業が知っていると回答したものの、調査時点で適格退職年金の移行を「検討中」
と回答した企業は58%(6,483社)、「まだ検討していない」が8.7%(971社)あり、
無回答の企業と合わせると7,686社となりました。
一方、適格退職年金を他の企業年金制度へ移行せず、解約を決定した企業
(手続きは未着手の企業も含む)は5.6%(605社)あり、これらの企業では
解約に伴って社員には課税問題が発生することとなります。
規模が小さい企業ほど「まだ検討していない」と回答する割合が高く、
また検討していない理由としては「まだ時間がある」(41.4%)、
「社内の検討体制が整っていない」(28.8%)、「他の業務が忙しい」(21.9%)が
上位となっています。
適格退職年金の移行および解約については、相応に時間がかかることが多く、
早急に着手する必要があります。

