税理士のとって「節税対策」は必要不可欠の知識(ノウハウ)です。
最近は、税法の規制が強化されたため、容易な「節税策」が少なくなったのも事実です。
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神戸市中央区浜辺通4-1-23
三宮ベンチャービル622号
TEL: 078-271-1465
mail:actus@gaia.eonet.ne.jp
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節税対策の考え方
決算対策の主目的として、節税を考える経営者は多いです。
この不景気の中、利益が出て節税対策をするというのも立派なことですが、
ただ税金を減らすために必要のない経費を使うというのは考えものです。
キャッシュアウトを伴う節税は、税金は減りますが、
実際に手元から資金が出ていることに変わりありません。
一歩間違うと資金繰りを圧迫することになります。
節税のために必要のない出費をして節税し、その挙句資金繰りが行き詰る。
こうなっては最悪です。
また、銀行から融資を受ける必要がある場合には、特に注意が必要です。
節税で利益を少なくするということは、財務内容を悪くすることですから、
融資を受けることが困難になることがあります。
銀行は利益の出ていない会社に融資することを敬遠します。
税金をケチったために融資を受けられず、資金繰りに窮した、
さらには経営が悪化したというのはよくある話です。
これらについての考え方というのは、経営者の姿勢の問題と言えます。
きちんと利益を出し、それに対する税金を支払った上で、
残った資金を会社の内部留保として蓄積し、自己資本を厚くすることを考えるのは、
経営者としてのあるべき姿です。
節税の為に赤字ぎりぎりの決算をし、
自己資本が少なく安全性が低いと見られてしまう会社にするか、
きちんと税金を払った上で財務の良い会社にするのかは経営者の判断です。
よく「貸借対照表」を見ると経営者の経営に対する考え方が分かると言いますが、
まさにそのとおりです。
経営者が先頭に立って一生懸命頑張ってもさまざまな要因で思うような売上が立たず、
利益が出ないということもあります。
しかし、「貸借対照表」は、資産を現預金で持つのか、有価証券で持つのか、それとも
土地などの不動産にするのかなど経営者の判断で資産の姿を変えることができます。
バブル前は、土地神話などと言われ、資産を不動産として持つことが良いと
考えられた時期もありました。しかし、今は、いかに資産の流動性を高めるか。
つまり、資産をいかに現金化しやすい状況にするかということが重要です。
資産の流動性が高いということは、流動比率という指標が良くなり、その会社の
安全性が高いと評価されます。
このように、自己資本を厚く(自己資本比率が良い)すること、資産の流動性を
高める(流動比率が良い)ことは会社経営においてとても重要なことです。
税金を払えば払うほど良いということではありません。
ただむやみに節税に走るのではなく、バランスを考え、安全性が高く安心して
経営をできる状況にしましょう。ということです。
事業承継は株式の移動がキーポイント
税理士にとって、事業承継のサポートは重要な使命です。
事業承継とは、親から子へ会社の経営を引継ぐことです。
もちろん、子に会社経営者としての資質があることが一番重要ですが。
ところが、事業承継には、別の重要な問題があります。
それは、「持株の移動」問題です。
子に社長を譲るのは、そんなに難しい問題ではありません。
子を「代表取締役」に変更する登記をすればいいのです。
ところが、子の持株割合を増やすことが問題なのです。
持株割合0%の社長では、カッコがつかないのです。
願わくば、子の持株割合が親より多いのが理想です。
そこで、事業承継に関する法整備がされました。
具体例で考えてみましょう。
例えば、「親A」が「子B」に株式を贈与しました。
この場合、【一定の条件を満たせば】、
○ 贈与した株式にかかる贈与税の【全額】の納税を猶予
○ 発行済株式の2/3までが対象
○ 猶予された贈与税は免除 となります。
ちなみに、これは「平成21年4月1日以後の贈与」から適用です。
これをもう少し細かくみていきましょう。
○親Aは
→ 会社の代表者であったこと
→ 役員を退任すること
→ 親族で発行済み株式の50%超を所有
→ 先代Aが筆頭株主であったこと が条件となります。
○子Bは
→ 会社の代表者であること
→ 先代の親族であること
→ 20歳以上であり、役員就任から3年以上経過していること
→ 親族で発行済み株式の50%超を所有
→ 後継者Bが筆頭株主であること が条件となります。
さらに、贈与後5年間は
○ 後継者Bが代表者であること
○ 社員の雇用の8割以上を維持
○ 贈与された株式を持ち続けること などの条件も必要になります。
これだけを書くと完璧な方法と感じるかもしれませんが、そうではありません。
なぜならば、他にも細かい条件があるからです。
例えば、上記の「贈与税の免除」に関しても
(1) 贈与税の免除
(2) 相続税の課税
(3) 相続税の納税猶予
(4) 相続税の免除 という流れになります。
もちろん、この流れに関しても一定の条件があります。
だから、夢のような方法ではありませんが、
同族会社の事業承継を考えた場合、有効な方法であることは確かです。
中小企業雇用安定助成金
最近の不況で、雇用不安が懸念されます。
最近私の税理士事務所でも、人を募集したんですが、
送られて来た履歴書を見ると、やはり「会社都合」退職が目立ちます。
中小企業緊急雇用安定助成金とは、
不景気により生産量が減少し事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、
「休業」や「教育訓練」を実施すると受取ることができる助成金です。
<何をするといくら受取れる>
【1】従業員の「休業」を行った場合
休業手当相当額の90% 1人につき1日最高7,730円まで助成
ただし、直前6ヶ月以内に解雇をしていると80%となります。
【2】「休業」を実施した上で、さらに「教育訓練」を行った場合
1人につき1日6,000円まで助成
【1】【2】合計で1日最高13,730円!
<支給要件>
(1)直近3ヶ月の売上高が5%以上減少
(2)直前期 経常利益が赤字
<受給事例>
仕事量が100→80に減少したことにより、週一日の休業日を設けました。
≪導入の効果≫
【現状】
・給与総額・・・10,000万円(週5日勤務)
・休業手当・・・なし
・小計・・・・・10,000万円
・助成金・・・・なし
・会社負担計・・10,000万円
・利益・・・・・0円
【対策】
・給与総額・・・8,000万円(80%勤務)
※週4日勤務へ変更
・休業手当・・・1,200万円(労働基準法26条 60%の補償義務)
・小計・・・・・9,200万円
・助成金・・・・約1,000万円 休業手当×90%
・会社負担計・・8,200万円
・利益・・・・・1800万円
【例】従業員Aさん(月給30万円)の場合
勤務日数 週5日→週4日
給料 30万円→27.6万円 (24万円 + 休業手当3.6万円)
(勤務日数が4/5に減少したため、給料が30万円×4/5 = 24万円)
+(労働基準法26条による給料60%分の休業手当)
休業日の導入と助成金の受給によって、1,800万円の利益が生まれました。
従業員Aさんのお給料は減少していますが、生まれた利益から賞与を出せば...
勤務日数 週5日→週4日
給料 27.6万円 + 賞与
勤務日数が1日減少し、休業日を設けなければ渡せなかった賞与も出すとすると
従業員としてもメリットが大きいのではないでしょうか。
従業員持株会の活用
税理士は、自社株の相続対策として
「従業員持株会」の設立を提案することもあります。
今回は、「従業員持株会」の活用についてです。
具体的には、オーナー株式の一部を「従業員持株会」に売却するのです。
そうすれば、
1.換金価値のない株式がお金に変わる
2.相続税の対象になる株式数も減る のです。
さらに、重要なポイントがあります。
一般的な同族会社の場合、
社長の給与に対する給与所得控除額は経費にならないケースが発生します。
例えば、社長の年収が1500万円とします。さらに、会社の課税所得が100万円超であれば、
社長の給与「1500万円×5%+170万円=245万円」が給与所得控除額となります。
この245万円が会社の経費にならないのです。
だから、会社側で経費になるのは
「1500万円?245万円=1255万円」となるのです。
逆にいえば、245万円×40%=98万円は増税されているのです。
これが10年続けば、980万円もの税金を余分に支払っていることになります。
ただし、これは一般的な同族会社の場合です。
例えば、上記の従業員持株会に移行した株式が全体の15%であれば、
この増税の対象から外れます。
つまり、従業員持株会を使った対策は
1.オーナーの相続税を節税できる
2.同族会社の法人税を節税できる となるのです。
もちろん、従業員持株会を作るということは
1.従業員持株会に株主としての権利を持たせること
2.経営の透明性が必要になること ということです。
こう書くと、抵抗感がある社長もいるかもしれません。
しかし、従業員持株会を作っているのは、上場企業に限りません。
事業承継の対策として、これを作っている中小企業があることも事実なのです。
知っておいて欲しい交際費の知識
税理士は、顧問先に「交際費」と「会議費」の区分について必ず説明します。
会計処理に当たって両者の区分は是非とも理解しておいてください。
まず、接待費用を相手が払う場合には、取引先から接待された社員が、
自社から店、店から自宅までの費用は業務上の経費であり、
たとえタクシーを使ったとしても「交通費」の扱いとなります。
このように、企業にとって、どのような支出が交際費となるかといった基礎知識は重要です。
例えば、法人税法上、交際費にあたらない支出としては、
(1)1人あたり5000円以下の社外飲食費
(2)会議に関連して茶菓、弁当などの飲食物を出すために通常かかる費用
(3)社会事業団体、政治団体に対する拠出金、神社の祭礼などの寄贈金
(4)新製品説明会や販売技術研修会などのための費用
などなど色々あります。
特に知っておきたいのは、「1人あたり5000円以下の飲食費」が交際費の範囲から除かれ
損金算入が認められていることです。
この場合の飲食費とは、得意先など社外の事業関係者の接待に際してかかる費用だから、
取引先などの従業員が最低でも1人含まれている必要があります。
また、その飲食費の内容が分かる領収書などを受け取り、
飲食をした得意先等の氏名や人数などの必要事項を記載した書類を
保管しておくことも必要となります。
この「5000円基準」は、接待の相手が社外の者である限り対象となります。
1件目に和食料理店に行き、二次会にカラオケスナックで接待するといった場合でも、
それぞれで5000円基準が適用されます。
ところで、この5000円基準は税抜き金額です。
現在、参院で審議中の経済危機対策関連法案では、
中小企業の交際費の損金算入限度額を400万円から600万円に引き上げる軽減措置が
盛り込まれています。
参院で否決されても、60日ルールによって7月中には衆院で再可決され成立する見通しです。
不況のなかでも接待を減らせない企業はにとっては、
交際費課税の軽減はありがたいですが、
そのためにも「交際費」の基礎知識を知っておいて欲しいものです。
銀行担当者の姿勢が大切です
税理士から見ていると、銀行全体の貸出姿勢も重要ですが、
銀行担当者の融資に対する姿勢がはるかに重要だと感じることがよくあります。
銀行担当者は、定期移動で数年ごとに変わります。
銀行の担当者によって、その融資に対する姿勢も微妙に変わります。
どうも銀行員には、事務向きな人と、営業向きな人
融資に積極的な担当者に当たると融資もスムーズに進みますが、
消極的な担当者に当たると、困りものです。
今流行の「緊急保証制度」ですが、金融機関が、
なかなか案件そのものを取り上げてくれないといったケースもあります。
金融機関の担当者が、キャッシュフローが年間返済総額を上回らないといけないと
思い込んでいるんでしょうかね。
確かにキャッシュフローが年間返済額を上回るのというは理想的です。
しかしながら、そんな企業はそもそも「運転資金」の融資など、不要なはずです。
ほとんどの企業は、借りては返済し、借入残高が一定水準を下回ったなら、
また、借りてを繰り返しているのが、現状です。
元々、緊急保証制度は資金繰り補填とまでは言いませんが、
それに近い状態の中小企業の資金繰り支援を目的としているはずです。
ですから、ある程度返済財源を確保しづらい中小企業が申込みしているはずです。
このように金融機関の担当者の言われることに納得のいかない場合には、
直接、信用保証協会へ緊急保証制度での申し込みについて相談に伺うことをおすすめします。
資金調達の支援
「銀行がお金を貸してくれない」と税理士が相談を受けた時、
私はまず、国の「中小企業支援施策」を活用するように、
顧問先にアドバイスしています。
主に、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫・中小企業金融公庫)や商工中金、
都道府県の「信用保証協会」の制度融資が利用できます。
他にも商工会・商工会議所が斡旋するものや、都道府県・市町村で設けている制度もあり、
その内容は多岐のわたっています。
会社の規模にもよりますが、まず頼るのは「日本政策金融公庫」でしょう。
「日本政策金融公庫」は支店により取扱いが異なりますが、
支店によっては、税理士からの紹介制度があります。
この制度を利用すれば、スピーディーな融資審査が受けられます。
また、間に入って相談に対応することで、スムーズな融資につながることもあります。
もう1つ有力なルートとして「信用保証協会」があります。
こちらは普通、銀行が窓口となって保証を取り付けるため、
あまり接点がないと考えている会社も多いようです。
しかし、実際には、協会に直接相談に行って話をつける方が、
よほど希望通りに話が進むこともあります。
この時に数字に強く、会社の将来性について説明できる税理士が同行すれば、鬼に金棒です。
しどろもどろになる経営者の横にいて、「大丈夫! 私がついています」といえるのは、
私たち税理士の重要な役目です。
中小企業再生支援協議会の活用
最近、注目されているのが、「中小企業再生支援協議会」です。
これは、法律により各都道府県に設置されている機関ですが、
税務面でも企業の再生税制などで関係の深い組織です。
中小企業再生支援協議会は、中小企業の再生に向けた取り組みを支援するため、
産業活力再生特別措置法に基づき各都道府県に設置されている
公正中立な公的機関です。
この協議会は読んで字のごとく、
会社と複数の金融機関との話し合いの場を設けてくれる組織です。
通常、借入返済が苦しくなった時、取引銀行が複数あれば、一行ずつ事情を説明して交渉します。
しかし、返済がいよいよきつくなってくると、
その交渉も複数の金融機関の温度差からあまり進まなくなります。
そこで、この協議会を利用し、取引金融機関を一同に集め、会社の再建計画を決めます。
そして、その計画に沿って、それぞれの金融機関に条件変更や債権放棄を行ってもらいます。
中小企業再生支援協議会では、企業再生に関する知識と経験を持つ常駐専門家
(弁護士、公認会計士、税理士、中小企業診断士、金融機関OB等)が、
多様性、地域性といった中小企業の特性を踏まえ、再生に向けた相談・助言から
再生計画策定まで、個々の企業にあった、きめ細かな支援を無料で行っています。
残高不足での振替納税不能の場合の延滞税の計算
振替納税できなかった場合、延滞税はいつを起算に計算するのか、
国税不服不服審判所の判断はどうなったと思いますか。
国税不服審判所は、残高不足によって本税が振替納税できなかった場合に、
納付すべき延滞税の額は、口座振替日の翌日からではなく、
法定納期限の翌日から計算すべきだとの判断を示した。
これは、残高不足により口座振替日までに所得税が振替できなかった
納税者が、後日、納付はしたが、延滞税を納めるよう税務署から督促状が
届いたことから、法定納期限に遡って延滞税が課されるのは納得できず
違法であると主張して、督促処分の取消しを求めたものだ。
これに対して審判所は、まず、口座振替期日に口座振替納付がされた場合には
口座振替期日が納期限後であっても特に期限内納付としている特例があるにしても、
納税者の事情で預金不足等により振替不能となった時はこの特例の適用はなく、
原則通り、期限内納付した者との権衡を図るため、
本来の納期限から完納される日までの間、延滞税が課されることになると
解するのが相当であるとの考えを示した。
その上で、この納税者のケースをみると、口座振替の手続きが行われたものの、
納税者が指定した預金残高がその税額に不足していたことから
振替納税がされなかったため、後日、納税者が自ら納付したものであり、
法定納期限に納付されたものとはみなされないと指摘した。
結局、法定納期限の翌日から自ら納付した期間に応じた延滞税を
納付しなければならないとして、納税者の主張を斥けたのです。
私も妥当な判断であると思います。
法人税率の引下げ
平成21年度税制改正に、中小企業対策として、
「中小企業に対する軽減税率の時限的引下げ」が盛り込まれ、
4月決算法人から適用されます。
資本金1億円以下の中小企業の平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に
終了する各事業年度の所得金額のうち、年800万円以下の金額に対する法人税の
軽減税率を18%(現行22%)に引き下げられます。
資本金1億円以下の中小企業の法人税の税率は、所得金額800万円以下は22%、
所得金額800万円超は30%となっていますが、
この内、800万円以下の税率が18%に引き下げられたのです。
また、住民税は法人税額に税率を掛けて計算しますので、
住民税の減税になります。
所得金額が800万円の中小企業の場合の節税額は次のとおりです。
1.法人税 800万円×(22-18)%=32万円
2.住民税(法人都道府県民税・法人市町村民税) <標準税率>
32万円×(5+12.3)%=5万5,300円
3.節税額は、合わせて37万5,300円(約4.7%)となります。
資本金1億円以下の中小企業にとっては、ひとまず朗報ですが、
なんか、みみっちいなというのが正直な印象です。
また、課税所得に対して、
どれだけの税負担(法人税・住民税・事業税・地方法人特別税)になるかを
示す実効税率は、
●課税所得 400万円以下の部分 29.34%→24.87%
●課税所得 400万円超800万円以下の部分 30.85%→26.48%
●課税所得 800万円超の部分 40.87%→変わらず
となります。
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●諸手当 交通費全額支給、資格手当
●賞 与 年2回
●昇 給 年1回(4月)
●休日休暇 土曜、日曜、祝祭日、盆休み(3日)、年末年始(7日)、有給休暇(法定)
●福利厚生 税理士国保、、雇用保険、労災保険、等
金融検査マニュアルとリスケ
税理士には、企業の資金繰り状況がよく分かります。
今回は、「リスケ」つまり、返済条件の変更についてです。
もちろん、大半の顧問先はそんな必要などないのですが。
これまで銀行がリスケ(返済条件の変更)を行うと、不良債権扱いになりました。
しかし、金融庁は、昨年「金融検査マニュアル」の改定を行い、
返済条件の変更をしても、不良債権にならない取扱いの拡充をしました。
そのため、銀行が返済条件の変更に応じやすくなったのです。
条件緩和を行っても、不良債権にならない取扱いの拡充の内容
・従来、3年以内に経営が健全化する経営改善計画が必要だったところを、
原則5年、進捗状況が良好な場合10年に延長されました。
・計画未作成でも、今後の経営改善見通しがあれば、計画がある場合と同様の取扱いをする。
・計画の進捗が遅れていても、その原因を分析し、
今後の改善が見通せるならば、計画通りに進んでいる場合と同じように取り扱う。
金融庁公表の資料によると、
平成21年1?3月期には、金融機関全体で、39,117件の貸出条件緩和を行い、
その内14,502件(37.1%)は、不良債権からはずれています。
金額ベースでも、1兆8,366億円の貸出条件緩和を行い、
その内8,398億円(45.7%)は、不良債権からはずれています。
これらの数値からみれば、金融機関が貸出条件緩和をやりやすくなっていることは明らかです。
しかし、経営改善の見込みがなく、
不良債権となったものもまだ過半数以上ありますから、
すべて不良債権とならなかったわけではありません。
というのも、条件緩和を行っても、
不良債権にならない取扱いの拡充は、
あくまでも金融庁から金融機関に対しての要請であり、
必ず金融機関が返済条件の変更をしなければならないという義務はないからです。
ですから、取引先から返済条件の変更依頼を受けても、
経営改善の見込みがあることが、経営計画書で明らかであることが
大変重要になると思われます。
例えば、毎月500万円の元金返済は無理だが、
300万円の元金返済なら十分可能だといったケースなら、
今後のアウトラインになるような計画書を作り、
銀行交渉すれば条件変更をのんでもらうことは、十分可能でしょう。
しかし、毎月元金の返済が全くできないような経営状況なら、
条件変更は難しいでしょう。
交際費の定額控除限度額が引き上げられる
「交際費」の取扱い(特に「会議費」との区別)は、税理士がよく質問されるポイントです。
現在、参院で審議中の経済危機対策関連法案には、
中小企業の交際費の損金算入特例の拡充が盛り込まれています。
法案が成立すれば、今年4月1日以後に終了する事業年度分の法人税から適用されます。
資本金1億円以下の法人の交際費に係る定額控除限度額が、
現行の400万円から「600万円」に引き上げられます。
中小企業は、定額控除限度額のうち90%部分が損金算入できるので、
改正後は最大540万円まで損金算入が可能となるのです。
ただ、「400万円超の交際費を支出する企業はほとんどない」のが実情です。
私どもの事務所でも、400万円限度オーバーとなっている企業は1社しかない。
中小企業がどれだけ恩恵を得られるか、
それがどれだけ景気刺激・経済波及効果をもつかはまったく未知数です。
むしろ、あまりないというのが正解ではないでしょうか。
とはいえ、交際費の損金算入を一切認められていない大企業
(資本金1億円以上の法人)から見ればうらやましい限りであります。
実際、取引先である大企業の交際費を肩代わりするようなケースもあります。
大企業が、予め単価アップや外注費などで、交際費相当額を加算して支払い、
中小企業が親会社の領収書を経費処理するといった事例も実際あるのです。
若年者等正規雇用化特別奨励金
税理士も推奨するメリットのある助成金があります。
平成21年2月から「若年者等正規雇用特別奨励金」が新設されました。
「25歳以上40歳未満の若者又は内定取消学生」等を採用する場合に受給できます。
●チェックポイント
1.雇用保険に加入していること
2.(助成金用求人票に基づき)ハローワークの紹介により採用すること
3.採用日前1年間雇用保険に加入していない25歳以上40歳未満の若者を採用すること
もしくは、内定を取り消された40歳未満の新規学卒者を採用すること
4.採用する者の雇用条件が正規労働者と同等であること
5.採用日前6ヶ月間、後2年6ヶ月間に会社都合により離職させていないこと
●助成額(中小企業で雇用期間のない定めのない雇用契約の場合)
6ヶ月経過後 50万円
1年6ヶ月経過後 25万円
2年6ヶ月経過後 25万円
合 計 100万円
例えば、2年間週3日×5時間アルバイトをしていた38歳の者をハローワーク経由で採用
6ヵ月後 助成金50万円が申請できます。
欠損金繰戻し還付制度
税理士から見ても、すばらしい税制改正です。
今年の決算は大幅な黒字だったが、
来年は赤字になりそうだという会社にとって朗報です。
2009年度税制改正のうち、法人税関係でもっとも早い適用となっているのが、
今年2月以後に終了する各事業年度、つまり2月決算法人から適用されている
「欠損金の繰戻しによる還付制度」です。
同制度は、前年度に黒字だった法人が、
経営悪化などで今年赤字に陥った場合、前年度に納税した法人税の還付を受ける
ことができる制度。
中小企業が対象であることから関心も高いのですが、注意点も少なくありません。
まず、適用対象となる資本金1億円以下の法人かどうかを判定するのは、
事業年度終了のときなので、事業年度途中の増資には気をつける必要があります。
次に制度の適用を受けるには、還付所得事業年度から欠損事業年度まで、連続して
青色申告書である確定申告書を提出しており、欠損事業年度の確定申告書の
提出期限までに、確定申告書とともに還付請求書を提出しなければなりません。
還付請求書の記入にあたっては、
還付請求金額の計算の基となる還付所得事業年度の法人税額から、
延滞税や加算税などの附帯税の額は除外されます。
一方、還付請求書を提出した場合には、
税務署長は、その請求の基礎となった欠損金額その他必要な事項について
調査することが税法で規定されています。
その調査が税務署内の精査だけで済むかどうかは、
当然、その還付請求書の内容によることになります。
なお、繰戻し還付における当期の還付金額は、
「前期法人税額×当期欠損金額/前期所得金額」で計算した金額となります。
例えば、前期に500万円の黒字で、
110万円の法人税を納付(税率22%の場合)した法人が、
今期200万円の赤字だったケースでは、
前期の黒字と今期の赤字を相殺し、
「110万円×200万円/500万円」で計算した44万円が
前期に納税した法人税から還付されます。
非常勤役員のメリット
税理士は、税金の専門家ですが、それだけではダメです。
社会保険料の負担は企業にとってはつらいものです。
今回は、社会保険料の負担を軽減についてお話します。
社会保険料は、毎月の給料の金額に応じて保険料が決められています。
しかも、給料は毎月発生するため、社会保険料の負担も毎月出てきます。
会社にとっては、大きな経費であることに間違いありません。
この社会保険料を合理的に節約する方法はあるのでしょうか?
●常勤役員から非常勤役員にする
社会保険の対象は、従業員だけでなく役員も含まれます。
この役員のうち、「非常勤役員」は、社会保険の加入対象とならないため、
これを利用するのです。
非常勤役員とは、週に1・2日程度出勤する役員です。
具体的には、
経営者の配偶者・親族
などで、役員になっている人を、非常勤役員とすることで、
社会保険の加入対象から除外することができます。
私の顧問先の例では、奥さんに月額報酬50万円支払っていても、
非常勤役員であるということで、
社会保険事務所の調査で問題とならなかったケースもあります。
非常勤役員と主張することで、
社会保険に加入しない。これ多いに利用価値ありです。
税理士に税務調査はつきもの
税理士に税務調査は付物ですが、今日、1日税務調査でした。
神戸市内の個人事業者ですが、今日一日で終りました。楽勝!!
法人の税務調査は多いのですが、その際、調査官はその法人の個人事業者への
支払状況(例えば、外注費など)を記録して帰ることがよくあります。
そうようにして、収集した情報(資料箋といいます。)を、個人事業者の申告書と
照らし合わせて、申告漏れがないか、チェックするのです。
今回の調査官、その資料箋を持ってきていたのです。しかも、18年分の。
18年といえば、今年調査に来なければ、実質時効になってしまいます。
税務調査の対象は3年間が原則です。
何か、延滞税を多くするために、3年目に着たみたいでしょう。
何かいやらしい感じ。
この顧問先は、2年前から私どもの顧問先になりました。
もちろん、19・20年は、私どもの指導に従って、弥生会計を使って記帳していますから、
問題はありません。
結局、資料箋の分が18年の売上から除外されていたことに、
おおよその目星は付けていたみたいです。
簡易課税を選択していますので、消費税を納めることで折り合いをつけ、
所得税の修正申告は不要ということで、決着しました。
われながら、うまくやったかな。もちろん納税者にも感謝されました。
税務調査が終って事務所へ帰ってまもなく、4月23日のブログにも書きましたが、
インターネット通販の会社の税務調査について申告是認の連絡をありました。
今日は実にいい仕事をした1日でした。
資金繰りの改善策
税理士がお勧めする資金繰りの改善策は、
まずは、売掛金、在庫の回転期間の圧縮です。
先ずは、回転期間の数値の推移を時系列で分析して見て下さい。
その結果、それぞれの回転期間が長期化する傾向か、
短縮する傾向か、そして、その要因は何かを探ってみることです。
(1)売上債権回転期間短縮のポイント
得意先ごとの回収サイトを並べた一覧表を作ってみることをお勧めします。
どこから手をつけることが可能か、相手との力関係など、様々な要因を分析して、
短縮を検討します。
(2)棚卸資産回転期間短縮のポイント
商品の場合、足の速い、すなわち常時回転しているか、
年に数度の回転か、回転の速さをチェックしてみてください。
その上で、商品ごとの利益率、売上比率等を一覧表にして、
発注方法を検討します。
塩づけ状態の在庫があれば、大幅な値引きをしても換金するべきです。
(3)買入債務回転期間短縮のポイント
資金調達期間の短縮には、長期化した方が短縮につながります。
しかし、あまり強く前面に押し出すと、仕入先などから信用不安があるか
のような誤解を受けるので、慎重に進めることです。
明けらかに支払までの期間が短く、資金繰りへの影響が大きい
仕入先については、支払サイトの延長交渉を行なうべきです。
これら回転期間の検討には、同業他社の平均値と比べてどうか
を分析することも大切で、自社の強みや問題点を明確にし、
今後の経営に活用しましょう。
税理士からのアドバイス
今現在、資金繰りに苦慮している中小企業にできることは何でしょうか?
税理士からのアドバイスです。
資金繰りに苦しい中小企業は、
借入のある金融機関の全てに声をかけ、相談してみてください。
まずは、メイン銀行から、順に相談してみてください。
その他に、日本政策金融公庫、信用保証協会にも相談してみてください。
日本政策金融公庫では、「セーフティネット貸付」が実施されています。
また、信用保証協会では、緊急保証制度の拡充も行われています。
例え、以前に断られた所も改めて相談してみてください。
その際に、簡単な経営計画書及び利益計画書、返済計画書などがあれば、
必ず持参してください。
3?4枚に簡潔にまとめたもので十分です。
ノンバンクに相談する人がいますが、
単に「資金繰りが厳しい・・・」から
といって安易に利用するのはやめましょう。
特に、返済のための借り入れは絶対ダメです。
ノンバンクも利用価値はあります。
確実な資金回収の目途があるのであれば、つなぎ融資的に利用するのもよいでしょう。
ただし、「返済の目途がはっきりしない安易な借入はやめましょう。」
そして、
「借り入れができない・・・」
「当然、返済もできない・・・」
そうなったら、先ずは金融機関への条件変更を申し出てください。
本業で収益が出ているなら、事業再生は可能です。
これが基本です。
また返済が少なくなければ、事業が再生できる、という
明確なシナリオが書けるならば、
金融機関や信用保証協会は、こういう時期ですから、
条件変更を受け入れてくれるかもしれません・・・。